うつ病物語 その77「新しい医師」

うつ病物語

これまでの医師は人事異動

今日は診察日だったが、少々気が重かった。というのも、転院以降、担当だった医師がこの3月末で異動になってしまい、今日からは新しい医師になるからだ。

今までの先生は私と相性が良く、とても信頼していたので異動の話を聞いた時はショックだった。次はどんな先生だろうか?せっかく築いた信頼関係はリセットされ、また一からのスタートである。妻も今回の異動については残念に思っているようだったが、「心配しなくても、またきっといい先生だよ」と言って元気づけてくれた。

そして初対面

名前を呼ばれて妻と二人で診察室に入る。新しい医師は男性で、少し年下であろうか、小柄でメガネをかけていた。

私「はじめまして、〇〇です。」

医師「はい、どうぞ掛けて下さい。」

私は、これまでの経緯をざっと説明する。医師はPCに向かってキーボードを叩きながらうなづく。

医師「えーっと、分かりました。大分と良くなっているようですね。これからは、無理のない、プレッシャーの無い範囲で色々なことをやってみてもいいと思います。ただ、やらなくてはいけない、と強く思うようなことは避けること。ここに注意して下さい。気が向いた時でOKです。」

通算、3人目の先生だが、基本、言ってくることは同じで、「無理をしない」「たとえ楽しいことであってもやり過ぎない」「のんびりゆったり過ごす」の3点である。休職期間のことを充電などと言ったりするが、正にその通りだと思った。普通、充電中に電気は使わない。

医師「それから、これは〇〇さんの要望があればですが、会社の人を連れてきてもらったり、私が職場の人と電話で話すなどといったことも出来ますので、言って下さい。」

妻「え?そんなこともして頂けるんですか?」

医師「ええ、もちろん、そうした要望があればですけど、そういうこことを仰る患者さんもいますので。」

頼りがいのある先生のようだ。まだ相性は分からないが、私は少し安堵した。

医師「それから薬ですが、変更せずにこのままで2週間様子をみましょう。」

私「分かりました。」

帰り道、妻と新しい先生についての印象を話し合う。

私「あの先生、どう思う?」

妻「う~ん、まだよく分からないけど、前の先生の方が良かった気がするね」

私「やっぱりそう思う?」

妻「うん、でも、頼りがいはありそうじゃない?まあ、あまり悪いように考えないで、もう少し様子を見ようよ。」

私は、この病気になってからというもの、ネガティブ思考が強まっており、何事も神経質に悪い方に捉えがちであった。今回の医師の異動交代についても、「もっと良い先生にあたるかも」ではなく「きっと今回の先生は前より合わないだろうな」と考えてしまうのだ。

これは、自分では気付かないことであり、自分と並んで歩いてくれて、病気と共に戦ってくれるパートナーの存在は非常に大きいのだった。

 

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