うつ病物語 その98「職場復帰プログラム」

うつ病物語

1年前の今日も…

今日は、姪っ子の運動会の日だった。見上げると、冷たい曇り空が覆い、とても運動会日和とは言えない。それでも、雨が降っていないだけマシである。

子供達が小さい頃は一家で応援に駆け付けたが、それぞれの部活動があるとそういう訳にもいかない。私は、風邪気味の妻を家に残し、気楽なノリで会場に向かう。

「そういえば、去年の姪っ子の運動会の時も、俺は休職していたんだな…。」

ふと思い出し、年月の流れの早さと、一年前と大して変わっていない自分の状況が嫌になりかける。そして、いやいや、去年とは大分違うぞ、と思い直す。

去年は、復帰を急かされるままに乗っかってしまい失敗したが、今度は、じっくりと時間を掛けての復帰である。何とか上手くいってほしい…、切実なる願いでもあった。

うつ病の病状とは、抑うつ状態が強く出ていなくて、一見、大丈夫そうに見える時でも、活動エネルギーが少ない状態である。こういう時は、外出して帰ってくると、ぐったりして横になってしまい、2~3時間はぐっすり眠りこんでしまうのだ。

去年の運動会では、返ってきてから翌日にかけて寝込んでいたが、今回は、そんなこともなかった。

「…よし、体力が戻ってきているような気がする。」

こうした小さなことの積み重ねが嬉しかった。

職場復帰プログラム

数日後、上司Aから電話があった。ちょうど外出中だったので着信に気付くのが遅れ、慌ててかけなおす。

私「すいません出られなくて。〇〇です。」

上司A「おう、いやいや、その後、調子はどうだ?」

私「はい、順調にきています。」

上司A「そうか、それで、職場復帰のイメージなんだが…。」

こう言って、7月からの職場復帰の業務内容を説明する上司A。どうやら、朝は6:30からと結構早く、10:00くらいまでは工場で作業、その後昼までは事務作業、午後からは昼の交代で工場に入る他は、事務作業メインとなるようだった。

大体、工場作業と事務作業が半々くらいである。今の私には丁度良いように思われた。

上司A「こんな感じで進めているんだが、どうだ?」

私「はい、ありがとうございます。大体のイメージは掴めます。」

上司A「それで、次の診察の時、この話をしてもらいたいのと、就労して大丈夫だという診断書を書いてもらってくれないか。」

私「はい、分かりました。…あの、前に先生からは、復帰に際しては短時間勤務の方が望ましいという話があったので、そちらが気になるのですが。」

上司A「うん、そうだな。ただ、工場の方でもあてにしているし、途中で帰ると工場の連中も、知らない人が多いから”なんで?”となるだろう。その辺も含めて医師に相談してみてくれ。」

私「分かりました。ありがとうございます。」

今の体調の具合から言っても、フルタイムで復帰しても問題ないように思う。それよりも、早く新天地に馴染んで周囲に認められたいという思いの方が強かった。

 

うつ病物語 その97へ     うつ病物語 その99へ     うつ病物語 その1へ

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました