【アルバム:悪の華】BUCK-TICK「NATIONAL MEDIA BOYS」
スポンサーリンク

BUCK-TICKってカッコいいよね!

バンド名の由来はもう絶対に「爆竹」からだと思うけど、その語感がジャストフィットな「バク-チク」。

ブレイクしてから一番有名なシングル「悪の華」までは、歌謡ロックな感じが前面に出ていて初見さんでも聴きやすかったが、その後はグッと玄人向きというかポップス感は薄い曲が中心になり、相手を選ぶようになった。

ただ、キャッチ―さは薄れてもディープな世界観と重厚感のあるカッコいい曲ばかりで、更に、30年以上に渡って往年の姿を保ち続けるイケメンボーカル「あっちゃん」こと櫻井敦司の声色は、色気と魔性の合わせ技で魅力たっぷり。

昭和から令和の現在まで同じメンバーでずっと活躍しているという貴重なロックバンドの筆頭だ。

BUCK-TICK史上、最も売上枚数の多いアルバム「悪の華」

1990年、注目を浴びてからの気運が一気に霧散するかもしれなかった不祥事(ギター今井寿の薬物所持)を乗り越えて、オリコン一位に輝いたアルバム「悪の華」。

その一曲目の「NATIONAL MEDIA BOYS」は、BUCK-TICKの中で私が一番好きな曲だ。

ライブでも大盛り上がりみたいで当時PVも作られた重要曲だが、何回聴いても「これは変わった曲だな」と思わされる、とっても個性的な曲。

ここで大事なのは、相当に変わってはいるけど、何回も聴きたくなる気持ちよさがある点だ。

最高に変な曲をという狙いで作られているらしいが、主旋律とコード進行はかなり奇妙であっても、どこかで整合性が取れているのだと思う。でないとただ滅茶苦茶なだけの不快な曲になってしまう。

そして、その奇妙な快感を後押しするのは、歌詞も大きい。

この「NATIONAL MEDIA BOYS」は、イントロこそアルバムのトップを飾るに相応しいムードが(一応)あるが、その後に続く歌詞は???となってしまう「超人は千年まで夢を見る」。

ちょっとアレっと?と思わされたが最後、その後も、一体何を歌っているのだろう?という言葉が続き、ずっと不思議な気分のまま、あっという間にギターソロあたりまで過ぎてしまう。

が、本当にリスナー置いてけぼりで突っ走ってしまった感じではなく、私達はしっかり首を掴まれたまま、別次元な世界観と物語を喚起させる不思議な歌詞にほだされ、気が付いたら曲が終わっている、という錯覚を覚えることになる。

私は、この曲を気に入って何度も何度も聴くうちに、ふと、大好きな漫画のあるキャラを歌っている曲のような気がしてきて、そう思い始めたらそうとしか思えなくなってしまった。

その漫画とは‥「ジョジョの奇妙な冒険」

漫画家、荒木飛呂彦さんの代名詞である「ジョジョの奇妙な冒険」の第一部、その初っ端から登場する重要人物「ディオ・ブランド―」。

※後に「ディオ」から「DIO」に変わります。

ディオは、主人公ジョジョのライバルとして100%敵役で登場。ジョジョが研究していた古代の石仮面の力を得て人間をはるかに超越した能力を持つ吸血鬼となり、「URRRYYYYY!!!」や「無駄無駄無駄無駄無駄アッ!」等、数々の名絶叫を生んだ強キャラ。

吸血鬼は文字通り「鬼」であり、人間を食べれば食べるほどパワーアップすることや、自分の血を与えて仲間を増やすことなど、「鬼滅の刃」のモチーフになったと言われているが、「NATIONAL MEDIA BOYS」の歌詞には、そのディオを連想させるワードが幾つも出てくる。

『奇形の円舞曲』 → 戯れに人間と動物(犬)を融合させた奇形を作る吸血鬼ディオ

『殺しのファンファーレ』 → 「このディオにファンファーレでも吹いているのが似合っているぞッ!」

『Hi Grade Monkeys Dream』 → 「お前はこのディオにとってのモンキーなんだよジョジョ!」

『時計を焼き尽くせ 不老不死の夢さ』 → 「不死身!不老不死!俺はこの世を支配できるッ!!」

『狂気の淵で君を待つ 天才と神の気紛れ』 → ディオは頭脳明晰で天才でもあり、神に近い存在にまでなる

『黄金の世界』 → 後のディオ(DIO)に発現した超能力「ザ・ワールド(世界)」

「NATIONAL MEDIA BOYS」のリリースは1990年、少年ジャンプでディオが活躍したのは1987年からなので、ひょっとすると‥、とか思ってちょっと調べたが、やっぱり全然関係なかった。

「NATIONAL MEDIA BOYS」の作曲者&作詞者 今井寿

今井寿は、「NATIONAL MEDIA BOYS」に関して「とにかく変態的でメロディはキレイで、妙に明るかったりマイナーになったり。グチャグチャにしよう」と考え、それまでは意図的に避けていた日本的なメロディのロックンロールとして制作したと語っている。

また、歌詞に出てくる「Adolf」とはヒトラーのことで、そのヒトラーを仮面ライダーの敵ショッカーのように受け取っていたようだ。

楽曲には、作詞、作曲、編曲の三要素があるが、私はやっぱり作曲者に対して一番の尊敬を感じる。

私は作曲をしたことが無いので、ゼロから曲を作り出すことの出来る人、その人がどうやって、どんなプロセスやきっかけで曲を創造しているのか、私には思い描くことができない。

作詞ならなんとか‥‥と思ったりもしたが、この「NATIONAL MEDIA BOYS」みたいな詩を目の前にすると、いやいや、やっぱり作詞も無理だな、と打ちのめされる。

そしてBUCK-TICKのギタリスト今井寿は、この「NATIONAL MEDIA BOYS」の作曲者であり作詞者。

超一流のミュージシャン、数十年に渡って第一線で活躍し続ける人は、こういう人のことを指すのだろうと思う。

 

スポンサーリンク

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事