うつ病物語 その78「うつ病による退職と現実逃避タバコ」

うつ病物語

うつ病による退職も視野に…

この日は、午前3時に目が覚めた後、眠れないうちに朝になってしまった。このところの体調は良かったり低調だったりを繰り返していたが、この日はあまり良くなかった。

こんな日は、復帰後の辛いイメージが嫌でも浮かんできて、私の気持ちを更に重苦しいものにさせる。私の雰囲気の変化を感じ取ってか、妻が近づいてきて様子を伺う。

妻「どうかした?」

私「…いや、こんな調子で復帰出来るのかなとか、戻ったところで一緒なんだよな、とか、色々とね。」

妻「…。」

私「…ごめん。」

妻「謝るはやめてよ。…あのさ、私としては、退職することも頭の中にはあるから。覚悟してるから。」

退職…。そんなことまで妻に考えさせていることに、私は悲しい気持ちになった。40歳も半ばを過ぎたような男の転職は容易ではない。また、仮に上手く見つかったとしても、年収は今よりも大きく下がるだろう。家も売らなくてはいけないかもしれない。

私「いや、そんなことは考えていないから、大丈夫。」

そう言って安心させようとしたのだが、声に力は伴わなかった。

うつ病とタバコへの逃げ

もういつからだろうか、一度は止めたタバコを吸い始めて1年以上経つだろうか?最初は、出勤時の辛さを紛らわせるために手を出したのだが、それが昼休みにも吸うようになり、本数も増え…と、悪化の一途を辿っていた。ここがタバコ依存症の恐ろしいところである。

私は、妻と暮らし始めた時にタバコを止め、10年以上が経過していた。自分で言うのも何だが、この時の断煙は一度も失敗することなく、まるでお手本のような止めっぷりであった。

それが、うつ病がきっかけとはいえ、この体たらくである。ここにきての復活は、私としては致し方ないと言い訳にしていたが、妻としては、非常に残念な出来事であった。

家では吸わなくても、タバコの臭いは服や車に染み付いており、特にタバコアレルギーでもある妻には直ぐにバレた。必死に言い訳する私、ああ情けない。しばらくの間、妻はタバコのことは黙認状態としていたが、この日は違った。うつ病の夫を支えてきた妻の努力と忍耐も限界に来ていたのだ。

妻「私だって子供達だって、色んなことを我慢しているんだよ!病気になったからって全部に甘えてどうするの?こんなのはただのニコチン中毒でしょ!」

図星だった。タバコに含まれるニコチンには、確かに抗不安作用がある。しかし、それは僅かの時間であり、数十分のちには、更に大きな渇望となって負の連鎖にハマっていくものなのだ。

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