うつ病物語 その178「パワハラや激務で何がどうなって『うつ病』になるのか?」

うつ病物語

自分を認めてくれるということ

自己肯定感…。今の私には、それが感じられると社長は言っている。

そりゃ自分自身のことだから、復職から時間が経って新しい職場の人間関係に慣れ、出来る仕事が増えたり、新しいプロジェクトを任されたり、管理者の仕事が多くなったりする中で、「病気になるずっと前から比べても、今の方がずっと気分がいいな」ということは感じていたし、少しずつ自信がついてきているのは確かだった。

ただ、他人(社長)に、こう面と向かってハッキリ言われたことは驚きだった。

私「え?そうですか?…はい、あの、そうですね、職場の仲間に恵まれておりますし、彼らが100%の力を気持ちよく発揮するために、自分は何をしたらいいのか?というところが今の自分の行動の軸なので…。」

私がそう答えると、役員達は一様に頷いたようだった。そもそも役員面接なんてものは、評価はソコソコに、ひたすら重たいプレッシャーを掛けてくる場であり、これまで例外なくそう。

しかし今回は、そういう雰囲気ではない。社長が放った「今の貴方には『自己肯定感』があり、それ故に自信を持って行動している。」という部分に、あの役員Aを含めた役員全員が同意しているように感じられた。

私「あの、病気が切っ掛けで〇〇工場に異動して、それから約2年間やってきましたが、私のことがそのように見られていることは、何というか…素直に嬉しいですし、正直、感激しています。」

私は、思い出すと恥ずかしくなるような言葉で返答していた。

社長「そうですか。貴方は〇〇工場の管理職ですから、〇〇工場を自分達で経営していくつもりで頑張って下さい。」

強い自己否定はうつ病への直行便

役員面接が終わっての帰り道。私は、今の自分と病気だった頃の自分と何が違うのかを考えてみた。「自己肯定感」という言葉から思い起こされるのは、当時の私は、自分をダメ人間だと評していたことだった。

膨大な業務量を抱えた中で、役員Aに説教され、「違う」「お前の考えなんか聞いてない」「なぜそうなるんだ」「そんなことは考えなくていい」「もっと違う方向に目を向けろ」「だからお前はバカ」「本を読んで勉強しろ」「休日の過ごし方はこうしろ」と言い続けられる毎日…。

そして、「いいか、病気のせいにするなよ。この病気はいくらでも病気のせいに出来るんだからな。」「その医者はダメだな」「治そうという気持ちがないと『うつ病』なんか治らないぞ」と、退路も塞がれていた。

私は、今の自分は管理職として落第のダメ社員だとしか思えなくなり、更に『うつ病』になってしまうような自分のことが大嫌いで仕方なく、病院通いをしている自分は受け入れがたい事実だった。

通勤中も勤務中も自殺のコトが頭に浮かび、「自己肯定感」なんかゼロの真逆の状態。

ここで休職に入った私は、医師の診断を受けながら妻や息子達にしっかり癒してもらった。だが復帰先が、パワハラ気質でクラッシャー上司である役員Aや上司Aのいる元の職場では、きっと再発していただろう。

で、異動して復帰した先はどうか?上長であるC工場長は、少し距離を置いたところから見守っている感じで、同格の管理職も含めて、私の考えや動きに同調して賞賛もしてくれる。年下の部下達は頼りになるし、慕ってくれて向こうから冗談を言ってくる間柄だ。

私は、この職場における自分の存在価値を見出せるようになり、小さな実績が積み重なって、より能動的な動きをするようになった。それが、より大きな自己肯定感の醸成に繋がったのだ。

そしてそれは、家庭における夫や父としての振る舞いにも、相応の余裕を与えるようになってくる。私は復職して間もなく2年になるが、未だに家族に「いや、お父さん本当に元気になったわ!」と言われる。そんなことを長々と感じさせていた家族には本当に申し訳ない気持ちで一杯だ。

この病気になったのは、絶対に私の精神力のせいではない。私とその家族が、一体どんな被害を被ってきたのか?この事実を、役員Aを筆頭とした各々に知らしめてやりたいという思いは日に日に強くなっている。

これは、本当に元気になったことの裏返しなのかもしれない。

 

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