思い出の曲 その65曲目 LINDBERG「今すぐKiss Me」

思い出の曲

一発屋じゃないぞ!

1990年リリース、LINDBERG2枚目のシングルで自身最大のヒット曲。

ともすれば一発屋…になりそうなバンドだったが、ボーカルである渡瀬マキの、まるで漫画にでも出てきそうなボーイッシュ女振りと、とても癖の無いポップス感が人気を集め、当時は広く親しまれたバンドだった。

”親しまれた”という言い方をしたが、1989年から1990年末まで約2年に渡って放送され人気を博した「いかすバンド天国」に端を発したバンドブームが吹き荒れる中、LINDBERGは、アイドル出身の渡瀬マキが、バックバンドと組んで出来上がったという異色の経歴を持つ(ちなみにLINDBERGはイカ天とは関係がない)。

「今すぐKiss Me」の他にもヒットした曲は多く、かなりの人気と知名度を誇ったが、LINDBERGブームが生まれたとか、熱狂的支持者が居たとか、そういう感じではなく、当時の中学生から高校生を中心に、あくまで”親しまれた”という立ち位置だったように思う。

LINDBERGの活動期間は1988年から2002年までが一区切りで、私が高校生から新入社員を過ごす頃が人気のピークだったが、男も女も、LINDBERG一押しの強いファンには会ったことがない。逆にアンチも無く、その癖の無さと爽やかさ、のど越しの良さが魅力のバンドだった。

LINDBERGというバンド

今、LINDBERGの楽曲達を改めて聴いてみると、サラッとしているので聞き流して嫌ではないが、良くも悪くもリスナーに刺さる癖とか特徴、旨味のようなものがやっぱり薄い。

ちゃんとしたロックサウンドだし、ビートがビシビシ効いた曲も多いが、歌詞やバンドサウンド面に、特に見るべきものは(私には)感じられない。ボーカル渡瀬マキの、クリーンで可愛いボーイッシュさだけが武器のバンドだったのかもしれない。

ボーカルが女性でメンバーが男性という布陣は、あのスーパーバンド「レベッカ」と同じだが、繰り出す楽曲やそのバンドの生涯は大きく異なる。メンバー構成以外に共通点はない。

「渡瀬麻紀」→「渡瀬マキ」

私が高校生当時、「今すぐKiss Me」でLINDBERGのことを知り、「渡瀬マキ」という名前を見た時、何かどこかで見たことがあるような名前だな…と思い、しばらく考え込んだことがあった。

しかしいくら考えても出て来ない。家で読んだ雑誌じゃないか?というところまでは漕ぎつけたのだが、それが何の雑誌だったかまではどうしても解明出来ず諦めたのだが、それから数年経った頃、偶然発見した。

私はその時、珍しく気が向いて部屋の模様替えをしていたのだが、隅に積んでった雑誌の類を捨てようと整理していたら、「ファミコン通信」という、懐かしいものが発掘された。

「ファミコン通信」は、中学校の時の創刊号からしばらく買っていたが、もうとっくに全部捨てたものと思っていたので、片付けを中断してついつい読み込んでしまった。

「ファミコン通信」は当然ながらテレビゲームの本なので、紙面を埋め尽くすのはゲーム画面ばかりなのだが、私の手元に残っていた刊には売り出し中のアイドルを紹介するコーナーがあり、そこに「渡瀬マキ」は、アイドル「渡瀨麻紀」として取り上げられていたのだった。

おお!ここだったか!と思い興奮気味に字面を追う私。そこには、渡瀬マキの可愛らしい写真と共に、「今の私の歌は、可愛らしく歌うものばかりなんですが、もっと”ワーッ”と声を出してみたいです。」とアイドル活動への不満を漏らすコメントが載っていた。

ああ、やっぱり、この頃から、そう思っていたんだな…と、私は大いに納得。

LINDBERGは、「渡瀬麻紀」が「渡瀬マキ」として夢を叶えた姿だったのかもしれない。

そう思うと、曲の印象もまた変わってくるから不思議。

 

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