【うる星やつら OP】小林泉美「Dancing Star」
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色々振り切った型破りアニメ「うる星やつら」

1970年半ば~80年代は、各曜日に各局で、夕方からゴールデンの時間帯まで何かしらのアニメ(再放送含む)を放映していた。

名作や大ヒット作、珍作に打ち切り作と色々あったけど、例えちょっと残念な出来のアニメであってもそれはそれで笑えて、結局どの作品にも楽しませてもらった気がする。

で、「うる星やつら」。

かなりのビックタイトルで知らない人はまずいないが、このアニメに関してはファンの中でもディープ層とライト層の格差が激しい上に、世間的には偏見めいたものも入り交じり、軽い気持ちで「あれ好きなんだよね」とは言いにくい存在。

あの時代に山ほどあったアニメの中でも、80年代感がいい意味でも悪い意味でも際立ち、主人公「ラムちゃん」はアニメ好きを”オタク化”した象徴みたいに扱われたり、色んな意味でそれまでの限界を超えた、型破りな作品だった。

そんな訳で、色んな角度から語れるアニメなんだけど、さすが「うる星やつら」。

作品の中身のみならず、OPとEDも従来の枠からはみ出ていた。

アニメ「うる星やつら」のOPとEDは合わせて15曲も!

アニメの「うる星やつら」は、全部で195回、4年間ほど放送されたが、なんとOP主題歌が6曲、EDは9曲も存在している。

その後、長期間放送されるアニメのOPとEDが定期的に新曲になることは珍しいことではなくなるが、こんなに頻繁に曲が入れ替わるアニメは「うる星やつら」で初体感した人が多いはずで、当時の新機軸だった。

数ある曲の中では、1話から77話までの約2年間OPだった「ラムのラブソング」が飛びぬけて有名。名アニメ曲として後にカバーされたりCMに使われたりと「アニメうる星やつら」の代名詞にもなっている。

これはこれで名曲だと思うけど、私は断然、そのバトンを受け取って78話から106話までOPになった「Dancing Star」が好み。

アニメうる星のカラーを決定づけた立役者、小林泉美さん

有名な「ラムのラブソング」も「Dancing Star」も、小林泉美さん(以下敬称略)というキーボーディストが作曲。

小林泉美はこの2曲以外にも、前期うる星やつらのED曲と挿入歌を手掛けており、シンセサイザーへの造詣が深い作編曲家、安西史孝氏が劇中の効果音などをテクノ風のデジタルサウンドで統一したことも合わせ、アニメうる星やつらのカラーを際立たせた立役者だ。

1981年リリースの「Dancing Star」に関しては、小林自身のアルバム曲「CRESCENT PIERCE」から持ってきており、歌詞と編曲をうる星やつら風に仕立て直して誕生している。

アニメソングと言えば、まだまだオーケストラが主流で、アニソン専門家たちの専売特許と思われていた時代にデジタルシンセサウンドを前面に出していたのは、「うる星やつら」が傑出していたと思う。

その後、アニメソングはどんどん歌謡曲化していき、1983年「キャッツアイ」でついに両者の壁が無くなるが、その先駆けとなったのは、アニソンなのに「テクノポップ(歌謡曲)」でもあった「うる星やつら」の楽曲だと言われている。

「Dancing Star」がOP曲だった頃は、このアニメが一番面白かった頃と重なってもいて、時々ちょっと照れ臭いシーンもあったが、弟や父親と一緒に見るのが毎週楽しみだった。

 

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