思い出の曲 70曲目 安全地帯「ダンサー」「ブルーに泣いてる」「ガラスのささやき」

思い出の曲

安全地帯のブレイクからピークまでを支えたアルバムの名曲達

1983年11月の「ワインレッドの心」でようやく売れた安全地帯。その後の2年間で「恋の予感」「熱視線」「悲しみにさよなら」「青い瞳のエリス」と連続ヒットを飛ばし、トップアーティストとして名を連ねるようになるが、ここに挙げた3曲は、いずれもアルバムの1曲。

1984年5月 安全地帯Ⅱ 9曲目「ダンサー」

1984年12月 安全地帯Ⅲ~抱きしめたい 4曲目「ブルーに泣いてる」

1985年11月 安全地帯Ⅳ 9曲目「ガラスのささやき」

一発当たった芸人じゃないけど、この当時のバンドマンは2020年と違ってアイドル的な扱いをされていた頃で、いざ売れたとなれば、週に何回もあるテレビのベストテン番組に出演し、雑誌のインタビューに答え、ファンサービスや写真撮影をこなした上で、全国巡業ライブに新曲レコーディングと、気が狂いそうになるスケジュールが待っていた。

ほぼ全ての作曲をしていた玉置浩二も、初めて自分の曲「ワインレッドの心」が街で流れていた時には滅茶苦茶感動したが、その後は何も思わなくなった、と何かで語っていたように、いくら売れたからと言っても、余りに過酷な状態を強いるのは、そのアーティストを精神的に潰すことになりはしないかと心配になる。

そんなワケで、ブレイクを果たした安全地帯は2年間の間にオリジナルアルバムを3枚もリリース。全曲とも、作曲:玉置浩二、作詞:松井五郎、プロデュース:星勝の布陣で制作、オリコン最高位も2位、3位、1位と、正に人気のピークだった。

安全地帯の音楽性の遍歴を振り返った時、アルバム2~4は一括りで語られることが多いが、短い期間内で、また同じ面々で制作されているので、それも納得。聴くと分かるが、この3枚のアルバムには同じ時に削り出した共通する何かを感じさせる。

安全地帯のずば抜けたポップス感

私は、当時から安全地帯の大ファンだったが、もしアルバムを買うことがなかったら、ほどほどの付き合いで終わっていたと思う。それだけ、当時のアルバム曲は粒ぞろいで、私にとってツボでもあった。

この3枚に収録されたアルバム曲は、聴きやすさと一癖アリ感が絶妙な配合でブレンドされているが、特筆すべきはアレンジがお洒落なこと。また松井五郎の詩は感覚的で、それらが醸し出す音楽は、中学2~3年生だった私には背伸びした世界であり、夢うつつな感じで聴いていた。

凝った曲も多くて、それはそれで大好きだが、この「ダンサー」「ブルーに泣いてる」「ガラスのささやき」の3曲は、特にポップス感(=歌謡曲感)が強く、「ブル~」は外国人歌手が歌ってCMソング、「ガラス~」は田村正和主演のドラマの主題歌になったように、幅広い年代が抵抗なく聴けて、いい曲だね~と感じる曲になっている。

自らのルーツは「童謡」だとしたり、「演歌」や「ザ・タイガース」も大好きだと言っていた玉置浩二。色んな曲を作るし、歌えば超絶的に上手いミュージシャンだが、やっぱりこういうジャンルが一番合っていると思う。

 

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