うつ病物語 その109「本当の役員面談」

うつ病物語

役員面談の結果

役員Aは、その後に少し説教めいたことを言っただけで、5分と掛からずに面談は終了した。上司Aが、私に対して、役員面談のことを随分と煽っていたということなのだろうが、私は拍子抜けした。

会長と社長は兎も角、専務(役員A)と私は、今回のうつ病休職騒ぎの当事者である。役員Aは、もっと他に言うことがあったのではないか、それがたとえ厳しいものであったとしても…だ。

これは後から思ったことだが、役員Aは、子飼いの、いわば腹心にしようとしていた者が壊れ、引き続き自分の手元で再生を図ろうとしたが、私が”異動”を選択したことで、裏切られたような気持になっているのではないだろうか。

やり手には違いないが、非常に子供っぽいところもある人物である。そう考えると、面談に入る前のいかにも面倒くさそうな仕草や、”お前に話すことなんか別に無いよ”と言わんばかりの仏頂面にも合点がいく。簡単にいうと、むくれているのだ。

本当の役員面談

応接室を出ると、上司Aの合図を受けて1Fのミーティングルームに移動した。

上司A「面談はどうだった?」

私「え~と、何というか、会長は体調の確認から始まって、一通りの話が出来ました。最後は、まあ焦らずにイチから頑張れと。社長は、ものの3分くらいでしたが、いまひとつピンと来なかったです。」

上司A「専務(役員A)は?」

私「はあ、第一声が、”どうだ、会社っていいところだろう?”ですから…。」

上司Aは、遅れてやってきた役員Bと顔を見合わせて苦笑している。やはり、不適切な第一声なのだ。私は、2人の反応を見て少し安堵した。

上司A「”会社っていいところだろう”って、何だかな。」

役員B「う~ん…。」

私「いえ、別にいいんですけどね。」

役員B「ま、工場に行ったら、様々な職制から派遣までいるが、皆、プロだからな。何でも謙虚な姿勢で聞いていくことだよ。あと、自分で抱えないようにな。特に工場は、全て連携していかないと何も出来ない。」

私「はい。」

役員B「今までは数字になった後の仕事だったが、今度は、数字になる前の仕事だ。工場のことが分かってきて、計数分析をしたりするような感覚になれば、これまでのスキルが役立つだろう。…あ、休むときは休んで、メリハリをつけてな。」

そうなのだ。私は、こういうセリフを役員Aに期待していた。別に謝罪とかではない。役員Aは、こういったことが話せないようなタイプではない。やはり、言う気が無かったのだと思う。

私としては、役員Aとの縁が切れたようで、返ってスッキリした。

 

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