うつ病物語 その52「友人のアドバイス」

うつ病物語

「うつノート」を書く時間は状態に比例

勤務中のある時、上司Aに呼ばれて別室に入った。また面談かと思ったが、少し雰囲気が違う。

上司A「ちょっと聞きたいんだけど、ノートに何を書いているんだ?」

私「…すいません、業務のことも書きますが、日々の体調や出来事などについて書いてます。」

上司A「うん、それはどうしてなんだ?」

私「診察前に話すことを整理するのに役立つのと、気分の落ち込みが強い時に、これを書いて現状を文章化すると、少し気持ちが整理されるもので…。書かないと逆に落ち着かないんです。」

上司A「そうか、あの、〇〇のすぐ近くには社長が居るだろう?ずっと長い間ノートに書いている姿を見て、気にしているようなんだ。社長が居る時は控えるようにした方がいいな。」

私「あ、そうですか…、分かりました。注意します。」

上司A「なんか最近は調子悪そうだな?」

私「そうかも知れません、自分でも良くわからなくて…。ノートに色々書いてしまう時は、決まって調子が悪い時なんですよね。」

上司「そうか、書かないで済むようになれば一番だが、ま、あまり書かないようにな。今週の日曜日は操業になりそうだが、お前はしっかり休めよ。」

私「…はい。」

この上司Aの言葉はどこまで本気なのだろうか。額面通り受け取っていいのだろうか?休んだ翌日、また「自覚が足りない」とか「やっぱり治ってない」などと言われるのなら、いっそのこと出勤した方が、遥かに気が楽であった。だいたい、一日休んだところで、ただぐったりと寝ているだけで多少でも元気になるということもないのだ。

本社人事部の友人からのアドバイス

そんな頃、本社から、かなり親しい友人関係にある〇〇課長が、こちらに出張でやってきた。

友人A「よっ!調子はどうだい?」

私「うんにゃ、あんまり良くないね。」

彼と話す時は、他の友人達とは違い、苦楽を共にした同志のような間柄のため、私の中では一種独特の感覚を持っている。彼のように感じる相手は、私の中では他に居ない。いつも、自分の中の前向きになる何かが刺激される相手だった。

友人A「薬は飲んでるの?」

私「うん、毎食後のスルピリドってやつと、寝る前のリフレックスの2種類を飲んでるよ。」

友人A「ふ~ん…薬さ、効果は感じてる?」

私「うん…正直、良く分からないな。飲んでいるから酷くならずにこの程度の調子なのか、それとも大して効いていないのか…。」

友人A「俺の知っている人でね、薬を止めてみたらすっかり良くなった人がいるんだよ、〇〇もさ、もし効いてないと思うなら、飲まなくてもいいんじゃないかい?」

私「う~ん、そういうもんかな…。ちょっと怖いけどね。まあ、考えておくよ。」

うつ病の薬に関しては、本当に良く分からなかった。何回もこの「うつ病物語」で書いているが、うつ病という病気自体もそうだし、熱が下がるとか、数値が収まるとか、はっきりとした効果が数値で分からないのがネックである。”何となく”調子が良いかな?”何となく”調子が悪いかな?というように、就労しながら治療を続けている今は、特にその分からない傾向が強かった。

友人A「このまま回復させていくのに自信が無いのなら、休職するとか、全く違う職場に一時的に異動するとか、そういうのもいいと思うよ。」

私「うん、そうかもね。」

友人A「あのさ〇〇、責任感とか、義務感とか、一端全部ゼロにして、自分を最低まで落とさないと治らないよ。本社グループにも、大勢の罹患者がいるけど、代理に降格して病気を治してから復帰した人もいるしさ。…ま、いつでも相談してよ。」

私「うん、いつもありがとう。」

友人Aは、出来ることは何でも助けてあげるよ、というオーラを全開にして相手をしてくれた。こんな風に話が出来るだけでも、私の心情は随分と楽になるのだった。

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