うつ病物語 その29「うつ病になった原因は何?」

うつ病物語

嫌な夢を見る

今朝の目覚めは、とても気分が悪いものだった。自分のミスで会社でケガをしてしまい、こっぴどく怒られるという夢を見たからだ。

目が覚めて、なんだ夢かよと少しホッとしたものの、どんよりと濁ったような気分で、しばらく布団から出ることが出来ない。いつものぐるぐる思考が始まってしまった。

それでも休職中ということで、大分マシである。ええい、くそっ、と心の中で掛け声をかけて布団から飛び出し、朝刊を読もうかと見出しを眺める。

ダメだった。全く読める気がしない。新聞に関しては、もうだいぶ前から拒絶反応が出ていた。大見出しをなぞるくらいがせいぜい関の山で、中身を読みだすと具合が悪くなってくるのだ。

妻から職場への定期連絡

新聞は早々に諦め、テレビの方を見やると、後方で妻が電話をしているの気が付いた。どうやら、上司Aに定期連絡をしているらしい。自然と耳を澄まして聴いてしまう。

妻「…はい、殆ど家に居て、横になっていたり、考え込んでいたり、少し話をしたり、といった感じです。…いえ、部屋に引きこもって家族と殆ど話をしない日もあります。」

なぜか自分のことを説明しているのではないような違和感に襲われる。

妻「…あの、職場で聞き取りのようなものはされたのですか?…あ、そうですか。特にやってはいないんですか。…はい、あのですね、今回、病気になったのは、業務内容や過労のせいではないと思っています。復職する場合に、その問題がクリアになっていないと、また繰り返すことになるのではないかと。」

妻なりに、必死になって上司Bと話してくれている。私はというと、会社を休んで寝転がっている上に、新聞も読めずに悶々としているだけだった。しかし、何も考えたくないし、何も考えられないというのが、今の自分だった。

電話の後、妻が言う。

妻「あのさ、どうも会社の方は、病気になった原因を過労だと思っているっぽいんだよね。」

私「…え?そうなの?」

妻「うん、だからさ、それは違うんだって強く言わないと。そうじゃなくて、原因はあの人のパワハラなんだって分かってもらわなくちゃいけない。」

私「そうだな。…でもまあ、無理だろうね。会社はパワハラだと思いたくないんだよ。」

妻「…だろうね。」

せめて原因くらいは共通認識にしてもらわないと、こちらも浮かばれない。そんな気持ちだった。

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