うつ病物語 その185「完治したつもりのうつ病と‥後遺症」

うつ病物語

うつ病が完治(寛解)した人は元通り?

うつ病で5ヶ月間も休職したといっても、復職して順調に2年以上も経過した人は、もう完治(うつ病の場合は『寛解』と呼称する)だと本人も周囲も思っている。

うつ病は、ガンと同じように再発しやすい病気だが、再発していないから完治なんだと考えていいのだろうか。本当にもうすっかり元通りなんだろうか?

ガンだと大抵は病巣を取り除く外科手術を伴うので、ガンが大きければ臓器や身体の一部を失うことになり、術後は以前とは違う自分(=人生)を受け入れなくてはならない。

完治したと言っていい元うつ病患者は、本来の自分、あるべき人生に戻っているのだろうか?

他人との比較に…過敏になった?

先日、妻が中3の長男を叱っていた。テスト対策に苦心している息子のことを思い、参考になりそうなテキストを買ってきたところ、塾で使っていると思っていた総合テキストの大部分が空欄なのに気付き、息子を問いただすと、実はその総合テキストは塾ではあまり使用せず、家庭で自主的にやっておくものだったようで、単に息子が抜けているのと怠けていたことが分かったからだ。

私は『う~ん…相変わらずシャキッとしないな息子は…』と思いながら黙って聞いていたが、次の妻の言葉に反応してしまった。

妻「あのね、〇〇君とか××さんとかさ、その総合テキストは当然こなして、その上級版を進めたりして難しい問題に取り組んでいるんだよ?その人達と同じ高校を受けようとしてるのに、あんたは…」

私「ちょっと待て、もういい、そんな話はいらない!」

妻「…なに?どうしたの?」

私「小学校の頃から学力が高かった子等と比較した話をしても仕方ないだろう!誰それはどうだとか、他人との比較されても嫌な気持ちになるだけだ、意味ないよ!」

その後は、妻と口論となってしまった。息子は黙って聞いていた。翌日、妻は息子に色々と確認し、それを踏まえて、昨晩のことについて落ち着いて話をしてきた。

妻「息子に聞いたけど、昨日の説教で出たクラスメイトとの比較について、本人は特に何も感じなかったみたいだよ?その方が現実が分かりやすくていいってさ。それより、お父さん疲れてたんじゃない?って言ってた。」

私には、息子の反応が驚きだった。

妻「…でね、息子と話をしていて分かったんだけど、あなたはパワハラで病気になったことで、その原因のひとつになったような言動に過敏になっているんだと思う。」

確かに…。私は、直ぐに言葉を返せなかった。

妻「勿論、あなたが役員Aから受けたような言動はパワハラだし、その中には『俺の若い頃はこうだ、だからこうしろ』とか、そういうものがあって、それがあなたに取って辛い記憶になっているのは分かっているんだけど、昨日のはそんなのとは違うよ?」

私は、やはり病気に繋がるパワハラに長期間苦しんだせいで、また、うつ病になって休職まで経験してしまったせいで、以前の自分とは変わってしまっていた。すっかり元の自分では無かった。

今の私の、こうしたメンタル方面への感度は一般人よりずっと鋭い。私はこのことを、復職してからの2年間で時折感じることがあったが、それは良い方の変化だと受け取っていた。

だが、それが必要以上に過敏なのだとしたら、それは『うつ病の後遺症』だ。日常的にはすっかり元気になったが、この後遺症が癒えるのは相当先な気がする。

いや、本意では無いが、もう、一生このままかもしれない…。

 

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