うつ病物語 その157「”うつ病”を知らない人に有りがちな短絡的思考」

うつ病物語

うつ病休職、復帰時に貰った言葉

私が2回目の休職、5ヶ月間の休職明けで職場復帰した時、異動先のC工場長は、久し振りすぎる出勤で硬くなっている私に対し、こう言った。

C工場長「うーん、まあ、〇〇にはこの先、色々やってもらいたいことはあるけど、先ずは身体を動かして現場を知った方がいいんだよな。余計な事を考えなくていいし…。」

私は、休職する前まで、総務部の経理担当という超のつくような管理部門で、役員Aや上司Aのパワハラに晒されつつ、孤立無援の心境で事務作業その他もろもろに忙殺される毎日だったが、復帰場所は生産活動の真っただ中にある職場だった。

それ故に私は、「全く経験のない47歳の私がついていけるんだろうか?」という不安が大きかったが、C工場長の第一声は、ホッとする一言でもあった。「新天地のここなら再起を図れるかも?」という期待を持つことが出来たからだ。

それから1年が経過したが、幸いにも私は、異動先の人達の様々な心遣いのお陰で、徐々に馴染むことが出来た。そしていつしか私は”元気”になり、特に最近は、”元の自分以上”と言ってもいいくらいに穏やかな心境で、前向きに”仕事”というものに真正面から向き合ったり、年下が多い周囲の者達に、年長者らしい気遣いが出来るほどになった。

つい最近からだが、現場のライン担当から離れて全体管理をする立場に変わり、C工場長を本格的に補佐するポジションにもなった。それもこれも順調に回復したからに他ならない。

うつ病から立ち直るには”身体を動かすのがいい”???

職場復帰から半年くらいが過ぎ、私が順調な経過を辿っていることが分かってきた役員達は、私の顔を見る度に、口々にこういうことを言ってきた。

「おお、やっぱり身体を動かしているのがいいんだな!」

「汗かいてサッパリすることは大事だよ。」

確かに私は、復職からついこの間まで肉体労働中心の毎日だったが、”心配してたよ”と言わんばかりに掛けられるこれらの言葉には、強い違和感があった。

生産現場での仕事は、アレコレ考える前にパッと対応しなければならないことが多いし、仕事が終わった後はスッキリとした”終えた感”があり、その感覚は前職場では殆ど味わえないものだったこともあって、メンタル的な回復を促した感じは勿論ある。

だが、私は声を大にして言いたい。

違う。私は、決してプレッシャーや業務量が軽減された職場で一年間を過ごしたから、”うつ病”を克服出来たのではない。身体を動かすことが中心で毎日がサッパリしていたり、精神的に気楽な毎日を過ごしたからではない。

 

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