うつ病物語 その164「うつ病の”仮性”と”仮病”」

うつ病物語

うつ病の「仮性」と「仮病」

人事部の課長を務める友人Aとの会話は続く。

友人A「まァ~でもね、〇〇みたいに本当のやつで、こうやって立ち直って、というのは、もう素晴らしいことなんだけど、何ていうか…、もっと違うのがね、実際には多いんだよ。」

私「違うやつ?…あ、立ち直れなくて休職が続くってこと?」

友人A「…ああ、いや、そういうんじゃなくて、”イヤイヤ、それって病気じゃないんじゃないの?ただのわがままっていうか甘えじゃないの?”…って正直思わさるのがさ、結構あるんだよ。」

私はちょっとビックリした。

私「…へえ、そうなんだ。そんなに多いんだ?」

友人A「もうね、そっちの方が多いって言ってもいいかもしれない。いや、勿論ね、本人にしか分からないことも沢山あるから何とも言えないけど、本人の同僚とか、原因とされた上司を良く知る人とか、本当に色んなところから情報収集して判断するんだけども、「んん…?そんなことで病気になる?ホントなのか…???」ってのが多いんだよ。」

こういう話は、うつ病に徐々に詳しくなっていくうちに、自然と知ることになった。医学用語でも何でもなく、私が勝手に表現しているだけだが、「仮性うつ病」とか「仮病うつ病」のことを、友人Aは差しているのだ。→うつ病関連 その16「”うつ病”を誤解させる”偽うつ病”」

世間では、本物に加え、仮性と仮病という偽物も含めてゴチャゴチャになったものを「うつ病」として一括りにしてしまっているのが実態だ。うつ病経験者が、自分の病気のことを隠しがちになってしまう大きな原因のひとつがこれだと、私は思う。

友人A「…腑に落ちない点が多々あったとしても、実際に体調不良を訴え、通院をしていたりする人を無碍には出来ないしね…。このご時世だし、どうしたらいいのか分からなくなるよ。」

いつも歯切れのいい友人Aなのに、この話題に関しては、とても話しにくそうだった。

そして3ヶ月置きの通院

友人Aとそんな会話をした一週間後は、通院の日だった。もう実際問題として、病院へ行っても何も相談することは無いし、薬は飲んでいないしで、さて、どうしたものかな…?なんて思いつつ病院に行ったが、私が、あまりに余裕で医師に対していたのがバレたのだろうか?医師は、帰ろうとする私に対して、少し笑いながらこう言った。

「あの、〇〇さん、もう絶対に再発しない、…とか思っていませんか?」

正直、ちょっとドキッとした。ここまでもう何年にも渡ってうつ病と付き合ってきたが、私は甘いのだろうか?まだ、うつ病のことを見誤っているのだろうか…?

久し振りにそんなことを考えさせられた診察だった。

 

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