うつ病物語 その106「復帰までカウントダウン」

うつ病物語

奥が深い音楽の世界

上司達は、事前に準備していた面談事項が全て終わったようで、リラックスした雰囲気に変った。向こうは向こうで大変である。

上司A「あ、そういやギターは続いているのかい?」

私「ええ、毎週水曜日なんで、昨日やってきました。」

上司A「それはもうずっと続けたほうがいいぞ。きっといい趣味になるよ。上手くなったら、会社の何かのイベントで弾いてくれよ。」

私「あはは、そうですね。音楽のことなんて今まで全く経験も無かったんですが、完全に別世界のことなので面白いですし、とにかく新鮮ですね。」

上司B「何が切っ掛けで始めようと思ったんだい?」

私「ええ、何か趣味になりそうな新しいことを始めようと考えた時に、ふと、前に見た新聞広告で、ギター教室の講師が高校の時の同級生でびっくりしたのを思い出しまして…。」

上司A「うん、きっと何か縁があったんだよ。そういう偶然が重なって始めたものが、一生続く趣味になったりするもんだ。最初はコード押さえるの大変だろう?」

上司Aは意外にもギターの心得があるのか、ここからしばらくはギター談義となった。コードを押さえる方の左手の指は、しっかりと弦に触れていないと綺麗な音が出ないので、慣れないうちは直ぐに指が痛くなるのだが、じきに皮が厚くなって押さえやすくなるらしい。

まだ始めて3ヶ月なので何とも言えないが、ギターを通じた音楽の世界は、新鮮で面白いことが良く分かった。”始めたことで目標の半分は既に達成している”という言葉もあることだし、ボチボチやって行こうと思う。

後は復帰までカウントダウン

上司A「休みはあと1週間以上ある。こんな休みはもう二度とないだろうから、しっかり楽しんで過ごすようにな。」

私「はい、今日はどうもありがとうございました。…あの、妻との面談はどうしますか?」

上司A「ああ、いや、もう大丈夫なことが分かったし、後は来月から出勤するということでいいんじゃないか?役員達には、今日のことを報告して、話を通しておくよ。」

私「そうですか、分かりました。では、宜しくお願い致します。」

こうして、復帰前最後の面談は終わった。さて、残りの休みはのんびり楽しもうか…、等と思っていたが、あっと言う間に過ぎていった。途中、何度か低気圧が接近して天候が荒れることがあったが、胸がザワザワするような抑うつ症状が出ることはなく、順調に経過した。

そして、無事に復帰前日を迎えた。明日から出社、先ずは役員面談…、確かに憂鬱だし不安でもあるが、5ヶ月も休んでいた会社に復帰するのは、何か懐かしい気分でもあった。

 

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