うつ病物語 その102「被害者意識を問う理由」

うつ病物語

被害者意識を問う上司A

上司A「うん、まあ、今回の、まあパワハラなんだけど、それの対象者は会社に居るわけだが、それに対するお前の被害者意識だよ。」

何くだらないこと聞いてくるんだ、と先ず思った。役員Aに対して被害者意識があるのかだって?そんなのあるに決まっている。こっちは散々耐えたあげくに病気になって休職するはめになり、辛く苦しい思いを本人だけでなく家族にも感じさせ、賞与は下がるし病院代はかかるしで経済的にも苦境を味わった。

なぜこんなことを、今、わざわざ聞いてくるのか…?最初はピンと来なかったが、少しするとある考えが浮かんだ。そうか、これは役員Aが言わせているのではないか…!?

上司Aも上司Bも、直属の経営者である役員Aの支配下にある。私と面談するにあたって、役員Aが「こういうことを問いかけて反応を見てくれ」などと、指示していることは十分あり得ることだった。というより、私との面談を上司Aに丸投げしているわけがないのだ。間違いなく、そうしているだろう。

しかし、上司達も役員Aも、私より10年以上も人生経験のある熟練者達である。下手な嘘をついても意味がない。私は、正直に答えることにした。

私「被害者意識は、…やはりあります。ただ、恨みのようなものはありません。相手の性質が今更変わる訳でもないですし、そこはもう考えても仕方のないことだと思っています。今は、もう終わったこと、過去として思っていますし、これからの新たなスタートのことを考えています。」

上司A「…そうか、そうだな。それがいいよ。」

私の正直な話を聞いた上司Aと上司Bの緊張が、少し緩んだような気がした。

役員Aの狙い…!?

これは後から思ったことだが、普段、私に対して穏やかな上司Bが、今日は最初から様子がおかしかったのは、私との面談に臨むにあたり、やはり役員Aからの”指令”を受けていたからじゃないだろうか。

役員Aは、私側に立ってくれている本社人事部の友人からの援護射撃もあって、不満を感じつつも多少の加害者意識は感じていると思われる。しかし問題はそこではない。経営側としては、会社や役員に恨みを持っているような社員、しかも管理職という立場で会社の中枢に内包することのリスクを恐れているのではないだろうか。

その考えに立つと、上司Aが「役員Aに対して被害者意識を持っているか?」と問うてきたことの目的に筋が通る。なるほど、経営としては当然のリスク管理と言えるだろう。

ただ、私には役員Aへの被害者意識はあるが、会社に対して何か仕返ししてやろうといった恨みは全くない。役員Aの言動は明らかにパワハラ・モラハラであったが、元々は指導がエスカレートして感情的になったものであり、私を陥れようとか痛めつけようという目的ではないと感じているからだ。

 

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