うつ病物語 その60「どうしても受け入れられない人」

うつ病物語

その後、低調期に入る

転院以降、好調を維持していた体調は、役員Aの叱責を受けて落ち込んでしまって以降、完全に低調になってしまい、再び重苦しい毎日となった。前々回の診察時に処方された、こういう気落ちした時用の頓服薬(エチゾラム錠)を飲んで気分を和らげようとするが、あまり効果は実感出来ず、非常に辛かった。

出社できないほどの強い落ち込みにはならなかったが、これは、上司達が業務配慮をしてくれていたことが大きかった。しかし、回復途上だと思っていた私のメンタルは、思いのほか脆いものだった。あの叱責が何度も何度も脳裏に蘇り、目の前の仕事に集中しようとする私の気持ちを阻害する。

役員Aと会話することを反射的に避けてしまう自分。向こうはどう思っているのは分からないが、私と距離を取っているように感じた。しかし、私の部署は、最終決裁者が役員Aである以上、役員Aと密に、いわゆる「報連相」をすればするほど上手く回っていくのであり、それが出来ない私は、どうあがいても仕事面は上手く行かないのだった。

どうしても受け入れられない

役員Aと上手くやらなければ仕事は回らない。それはもう嫌というほど自覚していたし、会社なんてそんなものだと理解はしていたのだが、どうしても、どうしても出来なかった。直接私にではなくても、上司Bなどに対する役員Aのパワハラ言動がいちいち目につき、私の心を乱してくる。どうしても、あの人間性を受け入れることが出来ない。また、女性課員には一切キツイ事を言わず、ヘラヘラと笑顔で言葉を掛ける姿にも、心底腹が立つし呆れる。

これがもっと大きな企業だったら、数年我慢すれば異動するだろう、という切り抜け方があったと思う。そのくらいなら私も割り切れたが、当社は中小企業、よっぽどのことがない限り、役員Aはまだ7~8年君臨するだろうし、私が異動することも現実的ではなかった。二進も三進もいかない状況の中、うつ病になってしまった自分はどうすればいいのだろうか?このまま耐え続けるしかないのだろうか?いや、耐えきれるのか?…それとも壊れるのか?

月に1度の精神科診察日

今日は診察日、午後から休みをもらい、病院へ向かった。調子が悪い時とはいえ、こうして午後から解放されることは、いくらか気分を楽にさせた。

医師には、仕事面で上手く行かず、最近は低調であることを伝えた。医師は、一番大事にすべきは自身の健康であり、会社を休んで療養することも考えるようにとアドバイスをくれた。

会社を休む…、そりゃ休めば楽にはなる。しかし、状況は何も変わっていない。復帰すれば、また同じ環境が待っている。療養をする意味って、どこにあるんだろうか?

病院の帰り道、錆び付いた頭で、こんなことを無限ループで考えるのだった。

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