うつ病物語 その27「休職の始まり」

そして休職へ

こうして私は休職に入った。初日の朝は、かなりの眠気を感じ、朝食に一度起こされた後も、また布団に入ってしまった。昨晩から飲み始めたリフレックス錠の効果・副作用だと思うが、物凄い眠気と倦怠感、軽い口の渇きがあった。

休職中の会社への連絡

布団の中で、上司B宛てにメールを打つ。

「おはようございます。ご迷惑をお掛けしております。申し訳ありませんがお休みを頂きます。昨日、新しく出された抗うつ剤を飲み始めました。気分の落ち込みを防ぐ他、睡眠障害によく効くらしく、実際よく眠れましたが、今朝は副作用で眠気と倦怠感も出ています。」

送信すると、すぐに上司Bから電話が来た。どんな様子かと聞かれるが、中々うまく表現出来ず、もごもごと答えていると、電話に気づいた妻が寝室に入ってきて携帯を取られてしまった。私の代わりにテキパキ受け答えをする妻の声がリビングの方に遠ざかっていく。

いい歳をして職場への連絡を自分でしないことに私は情けなさを感じたが、ふう、と安堵して布団にもぐった。正直なところ、会社の者とは誰とも会話をしたくないのが本音なのである。(私の場合は妻が率先して動いてくれましたが、うつ病患者は本来の精神状態ではない上に、非常に複雑な心境で休職しているので、客観的に受答えできる配偶者や家族の者が、職場と本人の間に入ってあげるのはとても患者の助けになると思います。)

電話が終わって戻ってきた妻から、これから、会社との窓口は妻である自分がすること、私は一切会社の者と連絡を取ったりせず休息に専念するよう、強く宣告された。

やっぱり少し抵抗があったが、冷静になって考えると、第三者が入った方がいいと思うようになった。私は妻に礼を言って指示に従うことにした。次の日、上司Bからメールが届いた。

「会社としては、ゆっくり静養していただきたいので、今後会社からの連絡は控えます。お大事にして下さい」

会社でも同じような判断をしたのかもしれない。私は気分が楽になるのを感じた。とにかく今は休もう、何も考えずに徹底的に休もうと強く思うのだった。

 

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