うつ病物語 その100「私にとっては転職のようなもの」

うつ病物語

そして復職を告げる

病院の後は、恒例の上司Aへの連絡である。タイミングが悪いとぶっきらぼうな対応をされるので嫌なのだが、休職している身からすると、良いタイミングなんて分からない。深く考えることは止めて電話をする。

私「もしもし、〇〇ですが、今は電話大丈夫でしょうか?」

上司A「おう、あれ?病院って今日だったっけ?」

今まで散々、病院は木曜日だと言っているし、木曜にしか電話を掛けたことがないのに、何を惚けたことを、と思ったが、「いえいえ、今日が病院でした。」と穏やかに返し、先程の医師とのやり取りを報告する。

上司A「…そうか、それで医者は?」

私「はい、フルタイムでの職場復帰には随分と渋っておりましたが、新しい職場には色んな職種の人がいるし、早く馴染むためにはこの方がいいということを説明すると、GOサインを出してくれました。」

上司A「なるほど、それは良かったな。」

私「ただ、当面は残業はしないようにと。無理するばかりがいいことじゃないよと、医者としては当然ですが、あくまで慎重でした。」

上司A「まあ、それはそうだろう。医者は安全に安全を重ねるからな。保身の意味もあるだろうし。ま、分かった、じゃあ明日の16時、今度は上司Bも連れて行くから。」

私「あ、そうでしたね。宜しくお願いします。」

上司Bと会うのも4月の決算以来である。私がずっとやっていた仕事を全部引き受けることになり色々大変だったに違いない。

私にとっては転職みたいなもの

上司A「それから明日はな、〇〇の耳が痛くなる話、嫌な話ばかりするから、そのつもりでな。」

大体想像がつく。新しい職場に新人として配属されるのだから相当な覚悟が必要だ、とか、それでも管理職なんだから先々に活かすように、とか、そんなところだろう。しかし、そんなことは明日、直に会った時に言えばいいのであって、前日の電話でいちいち前振りをする必要はないと思った。

私「はい、覚悟しておきます。では明日、宜しくお願い致します。」

上司Aの最後の一言が余計だったが、復帰することの報告が取り合えず終わってホッとした。工場に入れば、先ずは力仕事であり、これまで総務部でまがりなりにも管理職として見回ったり、連携業務をしていたのとではまるで違う。工場に慣れるまでのしばらくは、これまでの職歴の大半が役に立たないと言ってよく、私に取っては転職に近い。

心配がないと言えば嘘になるが、それでも、頑張ってみようという気持ちになる。これが大事なのだと噛みしめて、家路を急いだ。

 

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