うつ病物語 その170「上下関係と階級制度の会社組織」

うつ病物語

「うつ病」の原因は「〇〇ハラスメント」であることが非常に多い

「パワーハラスメント」や「うつ病」というワードが世間に広まり、今ではかなり正しい解釈が一般常識になったが、出現当時は、「最近の若いモンは根性がない」とか「気持ちが軟弱」といった見方が先行していて、標準以上のメンタル抵抗力がある人には縁のないもの、一部の”過敏な弱者”が、「パワハラ」だと訴えたり「うつ病」になったりしている、というイメージの方が強かった。

そして私も、そう思っていた。なんと自分自身が、心療内科や精神科に通うようになって”うつ病”と診断されて投薬治療が始まっても、そして5週間の休職をしても、その考え方が頭にこびりついていて離れなかった。

それが徐々に剥がれてきて、「うつ病」と「精神病である自分」を素直に受け入れ始めたのは、2度目の休職に入ってしばらくたった頃、ようやくだった。

「人間関係」ではなく「階級制度」による支配関係

なぜ、同じ言動でも、「尊敬する師匠と弟子の関係」ではOKなのに、「会社組織の上下関係」では「パワーハラスメント」になってしまうのか?

この理由について、なぜか最前線の当事者である私達は、あまり突っ込んで考えてこなかった。言い方がどぎつ過ぎるとか、あまりに理不尽だからとか、指示が無茶苦茶だからとか、そうした言動の度が過ぎたもの、あるラインを超えた激しいものが「パワハラ」だと定義されたが、それだと「師弟関係」と「上下関係」の違いを説明出来ない。

私は、1990年から社会人になり、今は50歳がすぐ手の届くところにある中間管理職だが、私が20歳代だった頃の管理職と、2019年現在、自分を含めた同年代の管理職とを比べると、部下への接し方のスタンスがかなり違っていることに気付く。

勿論、管理職としてのキャラは人それぞれ様々だが、共通しているのは、決して部下や後輩や新人だからといって、召使いや手下みたいな扱いをしてはいけないこと、そして、仮にも「上」たるものとして「下」から信頼される何かを持たなきゃいけないことを心底分かって接していることだ。

私が会社人として20歳代を過ごした1990年から2000年頃までは、人間が出来ていて、立派で尊敬できる人より、実力も懐の深さもないくせに、役職者や先輩であるという「階級制度」のおかげで、「下」に対して横柄だったり威張ったりするような人達がまだまだ過半数を占めていた。

これは会社だけでなく、学校や部活動の他、あらゆる組織を含めてのハナシであり、改革が進みにくかった閉鎖的な一部の業界ではこれが2019年まで健在であるために、世間が驚くような不祥事が連発している。

そして、団塊JR以降の世代は、「上」や「下」が存在する組織の在り方に疑問を感じながら、「階級制度」で出来上がっている会社組織で板挟みになっているのだ。

 

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