1987年リリース、中山美穂の11枚目のシングル。本人主演のドラマ「おヒマなら来てよネ!」の主題歌。

80年代を代表するアイドルの一角、中山美穂は、現在ではクレームの嵐で実現しそうもない、思春期の性をテーマにしたコメディドラマ「毎度おさわがせします」でデビュー。その後も、「ビーバップ・ハイスクール」のヒロインに抜擢され、当初はツッパリ少女のイメージで売り出されたが、当時のアイドルの中でも屈指の美人顔で、徐々にその格付けをランクアップさせ、最終的には、同期の工藤静香、南野陽子、浅香唯らとともに、アイドル四天王と呼ばれるまでになる大物アイドルである。

前述の通り、中山美穂はドラマから名が売れていくが、アイドル歌手としてもかなりの成功を収め、1986年の「ツイてるねノッてるね」、1987年の「派手!!!」など、ランキングの常連となるが、意外にもオリコン1位を初めて獲得したのが、今回紹介する「CATCH ME」で、その人気ぶりからすると遅咲きで、ちょっと意外である。

当時、私の弟が中山美穂の大ファンだったため、中山美穂のドラマやら歌やらに触れる機会が自然と多かったのだが、特に好きでも嫌いでもなかった中山美穂の歌の中で、んん?っと触手が伸びたのが、この「CATCH ME」であった。

中山美穂のシングルラインナップを大雑把に分類すると、「C」でデビューしてから「JINGI・愛してもらいます」までのツッパリ時代、「ツイてるねノッてるね」から「CATCH ME」までのダンスポップス時代、「You're My Only Shinin' Star」以降のバラード・オシャレ路線、みたいな感じに勝手に思っているのだが、変に構えてしまうバラード路線に行ってしまう直前にリリースされたこの曲は、一見、短調なユーロビート調でありながらも、実は日本的な哀愁漂うダンスミュージックで、当時の中山美穂という存在を良く体現していた歌のように思う。

2位や3位と、トップまでもう一歩のところまで来ていた中山美穂が、頂点に達したのを後押ししたのは、この曲がリスナーのイメージするミポリン像と、上手くシンクロしていたからに他ならない。

しかし、中山美穂にとってはこの曲は単なるステップに過ぎず、主演ドラマのタイアップを軸にヒット曲を量産していき、その地位を盤石とした1992年、「世界中の誰よりきっと」というメガヒットを記録、その後も息の長い活躍をしていく。

私はというと、「世界中の誰よりきっと」が流行った頃は、多少、社会人に馴染んできた頃で、毎週のように飲みに誘われ、カラオケでよく「世界中の誰よりきっと」をデュエットさせられており、あまり良い記憶が残っていない。

 

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