日本を代表するデュオ!「チャゲ&飛鳥」
1986年リリース。チャゲ&飛鳥の14作目のシングル。それまではアコースティック系でしっとりとしたフォークソング中心のシングルで勝負していたが、この曲は全然違う。
日本武道館のライブのアンコールで「今年はベストテンに3曲入れ
レコード会社移籍後で力が入っていたのか、異様な力強さに満ちており、オリコン週間ランキング
ハイテンションなイントロからの哀愁漂うメロディ、そして絡み
モーニングムーンが登場した頃の日本歌謡界
気合の入ったチャゲ&飛鳥の勝負曲「モーニングムーン」は、オリコン売り上げでは11位。
惜しくも、宣言した目標には届かなかったが、テレビ番組でのトップテン入りはTBS「ザ・ベストテン」で達成。
<女王>中森明菜の「DESIRE」が圧倒的な強さで6週連続1位を決めた時に9位で登場した。
1986年3月27日 TBS「ザ・ベストテン」ランキング
1位 DESIRE 中森明菜
2位 OH!!POPSTAR チェッカーズ
3位 My Revolution 渡辺美里
4位 1986年のマリリン 本田美奈子
5位 風曜日、君をつれて アルフィー
6位 季節はずれの恋 吉沢秋絵
7位 色・ホワイトブレンド 中山美穂
8位 じゃあね おニャン子クラブ
9位 モーニングムーン チャゲ&飛鳥
10位 Hardにやさしく 田原俊彦
自ら築き上げた『明菜山』の頂上に君臨していた中森明菜(この後は緩やかに下降)に、アイドルから
確かにこれらを押しのけてトップテン入りするのは大変
この曲の登場で「チャゲ&飛鳥」を知った当時15歳の私は、何となく踏み込みにくいものがあって迷いつつもシングルレコードを購入しており、目にしたばかりのチャゲアスの2人にちょっと着目し、少し応援していた。
「モーニングムーン」は、翌週も踏ん張って同じ9位に入ったがそれまでとなり圏外へ。
ただ、その後もオリコンチャートでは100位以内に17週入り、90年代、突如として大化けしたチャゲ&飛鳥の土台を築いた重要曲になった。
しかし、9位に2週入った程度では、その時代のヒット曲と言えるかどうかは微妙なライン。
売上枚数を調べてみると161,230枚とのこと。私はその中の1枚に貢献したことになるが、こんなに有名な「モーニングムーン」なのに、実は大して売れてなかった。
一杯目は燃えるような旨さだが…すぐに飽きる曲
もうハッキリ言い切ってしまうが、「モーニングムーン」は直ぐに飽きるタイプの曲だ。
理由はひとつで、サビが濃くて長いことに尽きる。
それをチャゲ&飛鳥の2人はかなりの熱量でエネルギッシュに、かつこってりと歌い上げるせいで、一杯で満腹になる。
またバックのアレンジも力強いが、サビが長いせいで単調になるし、やっぱりこってりしている(笑)。更にトドメは「追い背脂」な感じの賑やかしい間奏。
そんな濃厚な一杯だが、しかし癖になる味…。旨いには違いないのだ。
「美味い」ではなく「旨い」の方だけど、いやでもアレは濃いしな、どうするかな…?
なんていう悩みを解消してくれるのは、非常に客引きがいいイントロからAメロまで続くシンセの存在。
とても脂っこくて濃厚な曲の中にあって、このシンセだけは唯一クールでサッパリした風味を持っている。
「モーニングムーン」は、その濃厚な味を一瞬忘れさせるような、飛び抜けて優秀な清涼イントロのせいで繰り返し聴いてしまう、そんな曲だと思う。