【平均13.5歳】女子4名ユニット「SPEED(スピード)」
1996年リリース、女性4人ユニット、SPEEDのデビューシングル。
沖縄女子ユニットとして旋風を巻き起こしたSPEED。この曲でデビューした時の平均年齢は13.5歳だったそうで、私はというと25歳。
それまでの私が眺めてきた女性アイドル達とは違い、スピードの4人は幼かった。当時の私にとって「可愛い」とか「好み」というような対象でもなく、明らかに年下のミュージシャンというのも初めてのことで、少し困惑した記憶が残っている。
なんかよく分からないけど、自分がもうけっこう歳を取った(まだ全然若いが)ことを実感したし、それに引き換え、凄く元気な女子達が出てきたな…というのが正直な印象だった。
SPEEDを一番体現した「Body&Soul」
この「Body&Soul」以降も彼女たちはビックヒットを連発していくし、代表曲は200万枚を売り上げた1997年の「WHITE LOVE」だということも知っている。
…が、私としてはダントツでこの「Body&Soul」を推したい。
少女と幼い男子の中間のような声で歌い上げるハイトーンボイスがSPEEDの魅力のひとつだが、この曲にはそれだけではない、10代前半の子供っぽさや瑞々しさ、そして危い無鉄砲さ、それら紙一重の勢いが爆発しているように聴こえ、凄く元気をもらえる歌だ。
私は元気をもらうことを期待して曲を聴かないが、「Body&Soul」みたいに迸るエネルギーの連弾を食らうと、そのうちの何割かは吸収されるのかもしれない。
同じような意味で、3枚目シングルの「Go!Go! Heaven」もとても良く、曲調としてはこっちの方がハイテンションで好きだけど、スピードらしさを全開で体現したという点ではやはり「Body&Soul」の方が上。
【傑作】デビューアルバム「Starting Over」
前述の通り、この曲がヒットしていた当時、私はとっくに社会人。
色々なものに揉まれまくって、自分自身に余計な垢がついていくのを実感しだした頃だった。
今までは流行歌を歌う人達は年上か同世代で、何となく先輩というか仲間意識があったが、スピードの彼女達は10歳も下で、眩しさの他に、初めて疎外感を感じた存在でもあった。
1997年リリース「Starting Over」は、シングル「Body&Soul」「STEADY」「Go!Go! Heaven」を収録したファーストアルバム。
世代が離れていた私は、このデビューアルバムを数十年が経ってから聴いた。「Body&Soul」の熱量に負けない、なかなかの傑作だった。
当時、もしこのアルバムをリアルタイムで聴いていたら、無視出来ない存在になっていたと思う、名曲揃いで彼女らの歌声も弾けているが、何よりアルバムとしての一体感がある名盤!