誰もが認めざるを得ない唯一無二の存在!

1987年リリース、BOOWYの7枚目のシングル。

BOOWY(正しくは、真ん中のOに/が入る)は、結成当初はサックスが入った6人編成だったが、デビュー後すぐに2人が脱退し、以降は、ボーカル:氷室京介、ギター:布袋寅泰、ベース:松井恒松、ドラムス:高橋まこと、の4人で活動。

ポップで聞きやすい曲調を基本としながらも、角の立った歌詞やサウンドが特徴で、瞬く間に若者を中心に絶大な支持を集め、5枚目のアルバム「BEAT EMOTION」と6枚目のアルバム「PSYCHOPATH」は、当時のロックバンドのアルバムとしては異例のミリオンセラーを達成、1987 年のシングル「MARIONETTE」は初登場1位と、一大旋風を巻き起こした。

テレビや雑誌などのメディアに滅多に登場しないスタンスだったのも、結果的にBOOWYのカリスマ性を高める効果を生み、特にボーカルの氷室京介とギターの布袋寅泰は、2大巨頭として”神”扱いをされていた。

こうして日本のロックシーンから芸能枠すらも巻き込んで、BOOWY時代が築かれるのかと思われたが、なんと1987年12月24日に解散を宣言。人気のピークにあった時期の突然の解散宣言は、世間に大きな衝撃を与えた。再結成を望む声は未だに根強いが、一度も実現することはなく現在に至っている。

BOOWYの確立した音楽スタイルは、あまりに斬新かつ洗練されていたことから、多くのフォロワーを生み、後に起こるバンドブームに多大な影響を与えた存在である。

ラストシングル「季節が君だけを変える」

私は、BOOWYブームには乗り遅れたクチで、「なんかスゲーのが出て来たな」とは思ったが、氷室や布袋のいかにもトッポイ感じの出で立ち、またテレビに殆ど出ないというスタンスが、当時の私にはひねくれ者のように感じてしまい、若干アンチ気味であった。

初めてBOOWYをまともに聞いたのは、友人Bの家に遊びに行った時だった。例によって麻雀を打っていたのかもしれない。友人Bは、解散直後に出たベストアルバム「SINGLES」を所有していたのだ。

彼の自室で聴かされたBOOWYは、私の何かを刺激した。「BAD FEELING」のイントロや「WORKING MAN」で異常な存在感を見せる布袋寅泰のギターは、確かに他バンドとは一線を画していたし、氷室京介の歌唱も個性の塊だった。

そんなラインナップの中で、異質な輝きを放っていたのが、この「季節が君だけを変える」だった。

ラストシングルだけあって、明らかに”お別れ”をイメージさせる曲だが、ポップだし、ロックだ。非常に緊張感の漂うサウンド、色々な感情を喚起させる歌詞も見事、あの「BOOWY」のラストを飾る完璧な一曲だと思う。

この曲の歌詞には孤独感が溢れているが、布袋寅泰が、「もっと深い、俺たちの関係を言葉にしてほしい」と、氷室京介の歌詞に手直しを依頼した最初で最後の曲だそうである。

激しい閃光だけを残してあっという間に消えていった「BOOWY」。彼らの名曲は数多いが、私はダントツで「季節が君だけを変える」を推したい。

↑「季節が君だけを変える」には、アルバムバージョンとシングルバージョンがあり、どちらもそれぞれ良いが、私はシングルバージョンをお勧め。

 

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