チェッカーズ「ジュリアに傷心」
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恥ずかしさ故のカッコよさ「ジュリアに傷心」

1984年リリース。70万枚を売り上げて1985年度のシングル年間1位。

チェッカーズのブームが最大に盛り上がった時で、「ギザギザハートの子守歌」「涙のリクエスト」「哀しくてジェラシー」3連打からの「星屑のステージ」で連続コンボをキメた後の、パワーゲージMAXで繰り出された超必殺技みたいな代表曲。

のっけからのハイテンションなカッティングギターとサックス、ベタだけど印象的なBメロと高杢氏の合いの手コーラス、ノリはいいけど少し悲しげなサビで駆け抜けるところが最高。

相変わらずの青春アメリカンな歌詞がとても恥ずかしいけど、歌謡曲として文句なしにカッコいい。

チェッカーズ・中森明菜・安全地帯の3強時代

「ジュリアに傷心」は、TBS「ザ・ベストテン」で初登場1位を飾り、次週は中森明菜「飾りじゃないのよ涙は」に負けるが、翌週に奪い返し、その後6週間に渡って1位を記録している。

1984年(昭和59年)12月6日
1.ジュリアに傷心 チェッカーズ
2.ハートのイヤリング 松田聖子
3.恋の予感 安全地帯
4.恋人たちのペイヴメント アルフィー
5.飾りじゃないのよ涙は 中森明菜
6.ラストシーンは腕の中で 田原俊彦
7.雪に書いたラブレター 菊地桃子
8.いっそセレナーデ 井上陽水
9.Woman-Wの悲劇 薬師丸ひろ子
10.ヤマトなでしこ七変化 小泉今日子

12月13日 1.飾りじゃないのよ涙は 2.ジュリアに傷心 3.恋の予感
12月20日 1.ジュリアに傷心 2.飾りじゃないのよ涙は 3.恋の予感
1月10日 1.ジュリアに傷心 2.飾りじゃないのよ涙は 3.恋の予感
1月17日 1.ジュリアに傷心 2.飾りじゃないのよ涙は 3.恋の予感
1月24日 1.ジュリアに傷心 2.飾りじゃないのよ涙は 3.恋の予感
1月31日 1.ジュリアに傷心 2.The Stardust Memory 小泉今日子 3.飾りじゃないのよ涙は
2月7日 1.ジュリアに傷心 2.You Gotta Chance 吉川晃司 3.The Stardust Memory 小泉今日子
2月14日 1.You Gotta Chance 吉川晃司 2.そして僕は途方に暮れる 大沢誉志幸 3.ジュリアに傷心

特に12月13日から1月24日までの1か月間は、強力な3曲が上位でしのぎを削ったが「ジュリアに傷心」が突き抜けた人気で寄せ付けず、ランキングを盛り上げていた。

この時は、人気大爆発のチェッカーズに対し、アイドルからシンガーに進化し続けていた中森明菜、当時はロックバンドという分類が一般的ではなく、ニューミュージックの一角とされていた安全地帯の対決が何度か見られた。

初動がやや鈍い安全地帯は、初登場6位→3位→1位みたいな動きだったのに対し、チェッカーズと中森明菜は初動から強く、第1ラウンドからバチバチやり合う感じが面白かった。

特にこの「ジュリアに傷心」は曲調に負けない爆発力で、正にアーティストパワーの全盛期。後年に語り継がれるほどの名曲である「飾りじゃないのよ涙は」と「恋の予感」を抑え続けたのだから、いかに強かったのかが分かる。

押し切られたこの2曲は、「飾りじゃないのよ涙」は作詞と作曲、「恋の予感」は作詞と、どちらも井上陽水が絡んでいた楽曲だったので、実は陽水氏は面白くなかったかもしれない。

一方、「ジュリアに傷心」の方は、作詞:売野雅勇、作曲:芹澤廣明と職業作家のコンビで、80年代ポップスのヒットメーカーとして代表曲が山ほどあるけど、この「ジュリアに傷心」が最大のヒット作。

アーティストと職業作家が、日本ポップス界の頂上で互角の戦いを繰り広げるのはこの頃ならではの出来事なので、今思い返すと興味深い。

実は、チェック柄衣装のチェッカーズはここで終了

「ジュリアに傷心」の次作は「あの娘とスキャンダル」で、まだまだ売野&芹沢プロデュースが続き、「アイドル」として可愛らしくポップな衣装を着せられる彼らだが、ヘアスタイルと共にチェッカーズの代名詞みたいになっていたチェックの衣装は、実はここで卒業している。

アイドル期の前半を「ジュリアに傷心」が締めて、「あの娘とスキャンダル」から「Song for USA」までがアイドル期の後半。その間、ビッシリと隙間を空けずに活動していたチェッカーズは、ジュリアから1年半後の1986年10月に自作曲「NANA」をリリースし、一気にカラーを変えてきている。

完全に自立したロックバンドになった中期以降のチェッカーズは、アイドルプロデュース全開だった頃とは別の魅力をまとうようになるが、ライブでは時折「ジュリアに傷心」を披露。色気タップリでこれもカッコいい。

「ジュリアに傷心」は、チェッカーズのファンではなくても振り向いてしまう、そんな無党派層も動かすパワーを持った傑作で、今でもタマに周囲にバレないようコソコソしながら聴いてしまう。

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