ロックバンドのインストゥルメンタルな曲
私は、オーソドックス編成のロックバンドの音が一番好きだけど、
現在のボカロミュージックにも繋がる伝説バンドYMOは勿論のこと、ピコピコ電子音から始まったゲー
ただ、これらは当たり前だけど「電子音」過ぎて、私の場合ずっと
…なので、ロックバンドの音で、ボーカルは入らない曲が一番の好物
それは無理だろう、無いものねだりだろう、と一瞬思うけど、実はそん
立派なボーカルがドーンと居るロックバンドなのに、たまにアルバ
サスガに完全なインストゥルメンタル曲となると極少ないが、純度100%のインスト
そこでC-C-Bだ。
この振りについてこれない人は、C-C-Bへの愛が足りないと言ってお
アイドルバンドだったC-C-Bの素顔
え?何言ってんの?C-C-Bといえば、シモンズの電子ドラムに
そうです、その通りなんだけど、C-C-Bにはその活動後期に(ほぼ)インストゥルメン
アルバムのタイトル曲にもなっている「走れ☆バンドマン」という曲がそれ。
リーダーの2015年の渡辺英樹さんに続いて、先日(2022年12月)、象徴的存在だった笠浩二さんが他界してしまったC-C-Bっていう偉大なバンドを振り返ろう。※以降、敬称略
先ず、バンド名のインパクトは抜群だった。覚えやすいことこの上ない。
…が、当時でもあんまりカ
そんな強い名称インパクトに反して、メンバー5人の中には、際立ったカリスマをまとい、一人でC-C-Bというバンドを日本音楽界のトップに引っ張っていきそうなスーパースターな人物は居なかった。
笠浩二、渡辺英樹、関口誠人、リードボーカルがとれる3名はそれぞれ個性ある歌声で魅力十分だっ
そしてアイドルバンドの人気の源でもある、ビジュアルやキャラクターも、フロントマン3
歌も踊りもビジュアルも派手な超キャラ藤井郁弥を擁するチェッ
独自路線としてはカラフルなポップス感がC-C-Bならではの武器だっ
そして、1987年「ないものねだりの I want you」を最後に、重要なフロントマンの一角だっ
人気バンド四天王の一角だったC-C-Bは、1987年に
それは実際には、自らの意志でトップアイドルの地位からロックバンドへシフトしたチェッカーズと変わらないことだったのだが、一般リスナーには、そのように映らなかった。
関口誠という人気メンバーが欠け、超ヒットメーカー筒美京平氏のプロデュースからも離れたC-C
魅力を構成していた大きな要素が2つも外れ、C-C-Bは失速した。世間では、そのように受け取られた。
ロックバンド『C-C-B』
バンドの演奏力。これはあまりテレビや雑誌では語られないし、楽器を演奏したことのない素人にはよく分からないが、ライブでは実力差が色濃く出ると言われている。では、C-C-Bの演奏力はどうだったのだろうか。
当時読んでいた音楽雑誌などからの情報でしかないが、C-C-Bは少なくとも演奏が特別上手いバンドだと評されてはいなかった。
が、勿論、ライブを見るとドライブ感の迸る一流の演奏であり、メンバーそれぞれがプロフェッショナルな腕前なのは間違いない。各バンドによって演奏力に差はあるだろうが、それはプロ同士の非常に高いレベルでの僅かな話だ。
とにかくC-C-Bは、ベストテン番組でアイドルバンドとして人気を集め、曲も売れて
残ったメンバーは筒美京平プロデュースから離れ、自分達の等身大な活動をするようになって、そして現在がある。
「走れ☆バンドマン」というインストゥルメンタル曲には、そうやって駆け抜けた1985年からの濃厚な4年間を、
これを名曲と言わずに何とすればいいのか。これは、演奏力に長けたバンドじゃなきゃ出来るわけがない。
「走れ☆バンドマン」は、聴いて直ぐに心掴まれたアルバム曲だったが、久し振りにC-C-Bを聴いた私にグッと刺さった曲が、なんとC-C-B初のインストゥルメンタル曲(実際には少しボーカルも入る)だったのだ。
が、C-C-Bの楽曲として、ちょっと
「走れ☆バンドマン」は、さぁ俺たちはこれからも!という熱は漂わない、どこか寂しげな曲だっ
何かを振り返っているのか、後悔しているのか?それとも終末に向かっているのか…?
私の中でC-C-Bは、寂しい曲を歌うバンドではなかった。
C-C-Bは、このアルバムをリリースした一年後、解散を発表した。
私は、「走れ☆バンドマン」のことも忘れ、C-C-Bから更に離れていたが、そうか、やっぱりか…、あのC-C-Bがなぁ、と、想像以上のショックを受け、しばらくの間、思い出す度に寂しくなる日々を過ごした。
自分は、C-C-Bにかなり思い入れがあったんだな、と、その時に深く自覚したのだった。