「Fコード」VS「Bコード」
ギターにチャレンジした者が躓くコードの壁は「F」だとされている。
確かに、人差し指のベタ付け(バレー又はセーハ)をしながら左手指をフル活用するフォームなので難しい。押さえて音が綺麗に鳴るまでが第一段階で、第二段階は、離れた位置や全然違うコードフォームから「F」がサッと押さえられるかどうかで、これはマジに難しい。
が、しかし、実はこの第二段階の難しさはFコードに限らない。握り込むようなフォームや、指2本で弦2本を押さえるようなコードなら、少し練習すれば出来るようになるが、Bコードみたいに人差し指をバレーして、薬指で弦3本を押さえるような場合、人によってはFより難しいんじゃないかと思う(ていうかワタシがそう)。
3年以上ギターを触ってきたが、未だにFコードの第二段階がたどたどしく、Bコードにはイライラする腕前‥‥。
そんなワタシなのに、更に難しい変なものに出会い、未だに悪戦苦闘しているコードがある。
それが「Am7(♭5)」だ!
窮屈なフォームを要求してくる「Am7(♭5)」
「Am7(♭5)」これをパッと見て、人前で「エーマイナーセブン、フラットファイブ」なんて言ったら、結構カッコいいんじゃないか?
勿論、本当にカッコいいのはちゃんと弾けることなんだけど、これがサラッと読めるだけでも「ギター?まぁちょっとね」なんてハッタリをかますことが出来る。
それと不思議に、ギターの知識はマニアックであってもキモオタ扱いされない。
‥と、響きだけはカッコいい名前のコードだが、とてもじゃないけどサッと押さえられるようなモンじゃない。コレに比べたらFコードの方がずっと可愛い。
一応、断って置きますが、これはお手本ではなく、ギター練習中の人の格闘写真‥(=_=)
同一フレット上に中指、薬指、小指を並べるのがマズ窮屈なのに、更に2弦を押さえる人差し指は1弦に軽く触れておいてミュート(1弦は鳴らさない)しなければならない。
何とか押さえて音が鳴ってはいるけど、いくら練習しても、違うコードからこのフォームになるまでに1秒以上掛かる。コードチェンジに1秒以上掛かってしまっては思いっきりテンポが途切れてしまい、練習していてもイライラが募るばかり‥。
難しい「Am7(♭5)」はどう練習する?
しかし、小学生の頃からギターを触り始め、今はプロのギタリストである師匠も、実はこのコードは苦手で避けていたとのこと!
ワタシはビックリと同時に、ギタリストでも自分と同じ人間なんだと仲間意識を感じて嬉しくなってしまったんだけど、流石これを乗り越えている師匠は、こういった面倒なコードに対する練習方法を教えてくれた。
1.テンポを保てるスピード(超ゆっくりでもOK)で練習する
2.人差し指と中指をキメ、薬指と小指は後から付いてくる感じで
3.あせって雑にならないよう丁寧に!
4.2と3を大事にしつつ何度も繰り返す‥‥
URYYYYYYY!!こ、これはッ!?地道にやるしかないってことかッ!!!!
そう!ギタリストだからといって練習ナシには出来上がらないのだ。思わずジョジョに石仮面を借りに行きたくなるが、これはいくら焦っても、練習が必要な「人間」には限界な話。地道な努力で指と脳にしつこく刻み込んで慣れるしかないのだ。
ただ、ここを適度に楽しみながら出来るかどうかが、ギターが趣味になるか否かの境目のような気がする。
幸運なことにワタシは楽しめる側だったみたいで、ブツブツ文句を言いながらでもギターを趣味として続けている。ただし、未だに希望のスピード(テンポ)には全く届かない。
難しいっス「Am7(♭5)」‥‥。