【北海道 釧路】地元民もよく知らない「種込み蕎麦」
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釧路の蕎麦は「緑色」だけじゃないよ!

蕎麦…。

日本には美味しい麺料理が沢山あるが、日本代表として一品を選抜して世界選手権に出場するとしたら、やはり蕎麦になると思う。

蕎麦は日本全国どこにでも名店があるし、その土地ならではのバリエーションも枚挙にいとまがない。

私の地元「釧路」は北海道でも有数の蕎麦処とされているが、釧路ならではの特徴は2点。

1.蕎麦が「緑色」をしている

2.「かしわぬき」という品がある(蕎麦つゆだけで蕎麦が入っていない)

「緑色の蕎麦」は見た目のインパクト、蕎麦無しの汁「かしわ抜き」からは力強い旨味。

この2品は明治時代に創業した蕎麦屋さん「東家」で考案され、釧路管内にくまなく広がる暖簾店か、その系統を汲んだ蕎麦店で提供されているが、どこも同じクオリティで美味しいというわけではないので、やはり店選びが重要。

また、緑色ではない蕎麦の店も多数あり、それらを含めた蕎麦屋さんの軒数は街の規模に対して非常に多いことが知られている。

蕎麦が緑色かどうかにかかわらず、地元民からの評判も高い幾つかの名店は、あの海原雄山でも「うむ」と頷きそうな別格に研ぎ澄まされた美味しさに達しており、この地に生まれ育ったことに感謝するばかりだ。

「たねごみそば」って何?

で、「種込み蕎麦」。

「たねごみ」と読むのが正しいが、地元民でもそのことを知っている人は少なく「たねこみ」と言っている人の方が多いかもしれない。

比較的ポピュラーな「親子そば」に「海老の天ぷら」が入り、さらに「卵とじ」と「かしわ」が大盛りという男性向きなビジュアル。

ラーメンでいうところの「チャーシュー+ワンタン」、カレーなら「トンカツ+目玉焼き」的な、ストイックな蕎麦好きからは「邪道」と言われそうな一品だ。

このゴージャス蕎麦は温かい蕎麦だけのメニューで、冷やしバージョンは無い。

また、店によってあったり無かったりするが「親子種込み」の場合には、海老天は入らず卵とじとかしわが大幅増量。

そして「かしわ種込み」なら、かしわだけが大盛りとなる。

「種込み」とは具沢山の意味なのだ。

30歳半ばで初挑戦した「種込み蕎麦」

幼少期から学生時代まで、店先や出前の「お品書き」から蕎麦を選ぶ機会はそれなりにあったが、一般家庭の場合は「親子」「かしわ」「ざる」など当時なら600円~800円ゾーンから選ぶのが常識であり、1,000円超クラスの「天ぷら」を選べる機会はそうなかった。

今回のテーマである「種込み蕎麦」は、「天ぷら蕎麦」を超える高級メニューのため視界に入ってすらなく、私は「種込み」という字面を見たことはあっても、それがどんな蕎麦なのかを知らずに、またそれを「人生でやり残したこと」とも思わずに大人になっていた。

30歳代半ばになって初めて「種込み蕎麦」が釧路独自のものであることを知った私は、どんな蕎麦なのか事前に調べずに注文するという暴挙にでた。

その当時、2000年頃の値段で1,200円~1,300円くらいだったと思う。

もう立派な大人なので注文できる値段だが、カツ丼850円、天丼でも1,000円で何とかなる時代、蕎麦に1,000円超を払うのには躊躇もしたが注文。

こんなに高価な蕎麦、ついに食べる時が来たか…!

私は、大きな海老天は当然として、他にも見栄えのするものが色々のった、五目蕎麦の上位互換みたいな蕎麦を想像していた。

しかし、である。

以外にも地味…と初見の私は思った。目新しいメンバー(具材)がないのが大きい。

が、立派な海老天の他には、卵とじとかしわがギッシリと詰まっている。確かに「種込み」な感じで、そのネーミングセンスに納得!

しかし私は「種込み蕎麦」ファンにはならなかった…

元々私は「親子そば」が大好きなので、とじ卵とかしわを存分に堪能できる上に海老天も味わえるのだから、脳内の幸せ物質MAXで食べ終えた。

しかし、その味わいは見た目からの想像通りであり、「種込み」ならではの驚きや発見はなく、ちょっとガッカリもした。

中身を想像しにくいネーミングから「五目そば」の上位互換、少し攻めた蕎麦だと勝手にイメージしていたせいだが、その正体は、腹ペコ野郎を満足させる力強い一品だった。

 

 

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