【シングル級の傑作】B'z「孤独のRunaway」
1991年リリース、B’zの3枚目のミニアルバム「MARS」の1曲目。
ちょっとややこしいが、B’zはこのアルバムまでに、フルアルバムを4枚、ミニアルバムを2枚リリースしており、「MARS」はこれらを通算すると7枚目、B’z黄金期の入り口に位置するミニアルバムということになる。
事実、このアルバムはミニなので5曲収録でありながらなんと170万枚を売り上げ、B’zのミニアルバムの中では一番のセールスを誇っている。
リアルタイム世代である私の感覚からいっても、この時期のB’zは正に飛ぶ鳥を落とす勢いという言葉がピッタリで、最もアーティストパワーに溢れており、言葉が悪いが、何を出しても売れる時期であった。
しかし、この「孤独のRunaway」はシングルカットされてもいいくらいの堂々たるポテンシャルを持つ傑作で、他のシングル曲に勝るとも劣らない。
カラオケはムズイ!B'zの楽曲達
私はがこの曲を知ったのは友人とのカラオケ。社会人になってまだ間もない頃、帰省してきた友人達とのカラオケで、決して歌が上手そうでもなかった友人が、この曲をリクエスト。
「ん?なんだ?B’zか、B’zは難しいのに…」などど思ったのもつかの間、高いキーも楽勝で、早口の歌詞も流ちょうに歌い上げる友人に、同席した友人達は一様に驚いた。
決して本物に似ている訳ではなかったが、あまりにも綺麗な高音と正確なピッチで歌うものだから、その友人にはカラオケの帰り際にもう一度歌わせたほどである。
そんなことが切っ掛けでB’zの曲も随分と聴くようになり、名曲を次々繰り出すB’zのことを好きになっていった。
B'zのパクリ疑惑
そのカラオケから1年ほどが経った頃、会社の先輩と社用車で長距離出張している時、私は持参してきたB’zの曲を掛けたが、9歳年上の先輩はあまりいい反応では無かった。あまり好きじゃないのかなと思って聞いてみると、こんな答えが返ってきた。
「こいつらの曲ってな、元々は洋楽に全部あるんだぞ。」
私は言葉の意味が良く分からず聞き返した。
「はい?」
「だからよ、レッドツェッペリンとか、そのあたりの曲を上手く使ってるんだよ。今度聴いてみろ、びっくりするぞ。」
当時は一般人のインターネットなど皆無の時代、なかなか気軽に聴き比べる環境には無かったし、この先輩の話を信じたくもなかった。既にファンになっていたからだ。
しかし、後年、私は勇気を振り絞って検索をしてみた。そうすると、出るわ出るわの大盤振る舞い。その時、私はもうファンではなかったが、なんだかしょげ返ってしまった。
…真相は私のような一般人が知ったこっちゃないが、検索ワードで上位に「孤独のRunaway パクリ」などと表示されるようでは、170万枚もどうなんだという話である。この「MARS」を買って喜んでいた私としては全く面白くない。
う~ん、でもこの曲、大好きなんだよなあ…。