うつ病関連 その14「私が受けた”パワハラ”を具体的に説明③」

うつ病関連

パワハラの6類型

このコーナーで記した「私が受けた”パワハラ”を具体的に説明」のでは、厚生労働省が定めるパワハラの6類型のうちの④「過大な要求(業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害)」に合致すると思うものを取り上げたが、今回は、同類型の②「精神的な攻撃(脅迫・名誉棄損・侮辱・ひどい暴言)」について、私の実例を紹介する。

暴言①「お前の顔には死相が出ている」

私は、うつ病により2度休職をしたが、最初の休職(5週間)に入る半年から1年くらい前。この頃から既に、朝はひどく気持ちが沈んでおり、重苦しい気持ちにムチを打って出社する毎日だった。

自分の席に着いて、検印しなければならない書類に手を付け始めると、役員Aが近付いてきて、総務部の島の端にある部長席に座り、私の正面に座っている上司Bに雑談を仕掛けてきた。

”仕掛けてきた”という表現を使ったのは、役員Aのそれは、朝の挨拶的な雑談ではなく、どことなく威圧的で説教口調の、皮肉や嫌味が沢山散りばめられたものだからだ。

こうした嫌味な言動は、完全なイエスマンのため気に入っている上司Aや、本当は女性蔑視のくせに好かれたいという狙いが見え見えの女性職員達には絶対にしない。被害を受けるのは決まって上司Bと、そして私だった。

上司Bへの雑談攻撃が一応終わり、役員Aはスッと私に目を向けた。何を言ってくるんだろう?と無意識に身構える私。

役員A「おい〇〇、お前、死相が出てるぞ。」

私「…え?」

役員A「死相だよ。なんだその顔は。朝なんだからもっとシャキっとしろよ。」

私は正直びっくりした。普通、朝の雑談で、役員が配下の課長に「お前の顔には死相が出ている。」などと、冗談半分だったとしても言うだろうか?

マジに、この人は狂っていると私は思った。そして、私とは全く相容れない別種の人間だということを痛感した。役員Aは、表情こそ笑顔を作ってはいたが、眼つきは冷酷だった…。

暴言②「お前の顔を見てるとぶん殴りたくなる」

私は、課長になってからというもの、役員Aに説教されることが非常に多くなった。勿論、説教されるには、色々な理由や原因があった。

不慣れによるミスや判断の遅さなど、なったばかりの管理職には有りがちなものから、もうずっと前から慣習的に続いていた進め方や規程に対して、急に猛指摘を始めて叱責されるような、理不尽なものも多かった。

役員Aの説教はとにかく長い。短くて30分、下手をすると2時間近くになり、午前と午後に1時間ずつ説教される日もあった。叱られ場所は、応接室か会議室。皆や私が居るフロアとは通路を挟んでいるだけで、戸を閉めるわけではないので、説教の具体的な内容までは聴こえないものの、その様子と雰囲気は筒抜けに近い。

叱られてる間、ずっと役員Aの目を見て、「はい」と返事をし、うなづき、「分かりました」を繰り返す。「黙っていないで言いたいことがあれば言え」と問い詰められるので、仕方なく口を開くと、今度は「言い訳するな」と直ぐに遮られ、更に説教が延長される。

嵐が過ぎ去るのを、ただじっと身体を伏せて耐える状態…。これがたまにのことなら、世間で良くある話かもしれないが、私の場合は、殆ど毎日がこんな感じだった。

そんな説教の毎日が常態化していたある時、役員Aは、私に向かって長い説教をしながら、こんな言葉を発するようになった。

「お前の顔を見ていると、ぶん殴りたくなる。」

…これはキツかった。なぜかと言うと、私の基準では、殴りたくなるような人は、犯罪者や裏切り者だったからだ。何度注意してもサボる人やいい加減な仕事をする者に対しても、物凄く腹は立つが、それだけだ。

自分の部下が、リクエスト通りの仕事が出来ないからと言って、私は、その相手を殴りたいとまでは思わない。私は、役員Aが望むような仕事振りでは無かったが、サボるところか、残業や休日出勤を厭わずに、うつ病を疑いながらも自分なりに尽くした。

役員Aに確認する度に変る指示や考え方に直ぐに修正し、自分を殺して意見や主張を控え、二度手間や三度手間も厭わず、そのせいで明らかに不満を感じている部下にも噛み砕いて説明して…と、あくまでも自分なりにだが、課長としての責務を果たすために骨を折ったつもりだ。

そんな私に対して、役員Aは「殴りたい」と思うのか?…私は、なんだか悲しくなった。

こう言われたのは一度や二度ではない。役員Aは、説教の度に、まるで締めの台詞のように言い放つようになった。

もう既に”うつ病”の初期症状だったと思われる私には、その言葉はとても重たかった。そして、その「お前の顔を見てると殴りたくなる。」という言葉は、説教が終わった後、何度も反芻して深く心をえぐった。

そんな日々を過ごすなか、私は、仕事に対するモチベーションや前向きな気持ちを著しく失い、無間地獄にいるような、全てにおいて深刻な諦めの心境になっていった…。

「パワハラ」となる暴言の線引き

では、どんな言葉が暴言になるのだろうか?これは非常に線引きが難しい。例えば、「馬鹿野郎」という言葉も、そこだけ活字で抜き出すとキツめだが、当事者間の信頼関係の深さや前後の文脈、また言い方や雰囲気で、「馬鹿野郎」は「バカやろ~♪」になり、随分と印象は変わる。

しかし、朝イチの「お前の顔には死相が出ている。」や、説教中の「お前の顔を見ているとぶん殴りたくなる。」には、そういう救いはゼロだ。

この2つは、どう贔屓目に見ても暴言だ。言った方は忘れているだろうが、言われた私のダメージは相当なものがあった。列記としたパワハラだと私は思う。

 

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