うつ病関連 その15「私が受けた”パワハラ”を具体的に説明④」

うつ病関連

中途入社者の歓迎会

これは、私が初めて”うつ病”になり通院を始めた頃で、総務部配属ではないが、ひとまず総務部管轄になる中途入社の方の歓迎会を行うことになった時のハナシ…。

役員A「ああ〇〇、来月アタマに入社する××さんな、取り合えず総務部管轄になるから。」

私「はい、そうですか。分かりました。」

役員A「それでな、その××さんの歓迎会をセットしておいてくれ。」

ひとまずは総務部帰属というだけで、間もなく別部署に異動するのは間違いなく、ウチの課員達との接点は殆ど無さそうだったが、まあ、新しく入ってくる人を歓迎するのは当然すべきだし、上手くすれば総務部内のコミュニケーションにも繋がるので良いことには違いない。

そう考え、総務部の全員に声を掛けて集め、当日はフルメンバーで歓迎会を開いた。とは言っても総勢10名程度のこじんまりとした会。

一次会はマズマズ平穏に流れたが、役員Aの酒のピッチが途中から加速したのがちょっと気になった。で、二次会は、役員Aご用達のスナック。ここでも、まあまあ和やかに時は流れた。

いい頃合いを見計らって、女性職員に続き、上司Aや上司Bもそれぞれ席を立つ。私は、この後どうしようかな?と迷ったが、自分がそう遠くない将来、総務部のトップとしてやっていくには、末永く付き合うことになる役員Aと密な関係を築かなくては、と考えていた。そんな私を見透かしたのか、「おう〇〇、もう少し飲んでいくか?」と役員Aは声を掛けてきた。

あ、やっぱり、と思い、「あ、是非!」と快く応じたが、店に残ったのは役員Aと、今回の主役である新入社員と、私の3名だけ。ちょっと重たいな…と私は思ったが、ちょっと重いどころのハナシではなかった。

ヒートアップする役員A

役員Aの隣に中途入社の新人さん、向かい合う形で私。急に緊張感が漂い始め、先ほどまでの酒宴な雰囲気が一変する。

役員A「おい〇〇、お前はあれだな、管理職になる前と今と全然変わってないな。」

私「あ、ハイ、…そうですか。申し訳ありません。」

役員A「〇〇はな、経理だけなんだ。あんなものは結局ただの集計業務だ。集計なんて新人でも女でも誰でも出来るんだぞ。仕訳してシステムに入力すれば答えは出てくるんだ、そうだろう?お前は総務の課長なんだから、経理は最終チェックだけで、他は全部下に降ろしてしまえよ。」

当時の私の部下は5人いたが、全員20歳代半ばから前半。そのうち経理らしい経理をイチから教えつつやってもらっているのは1名(後に退職)、後は出納業務や工場経理の一部を経験した程度。とても”経理マン”と言えるレベルには達していない。

それなら10歳年上の上司はどうか?…経理はボチボチかじった程度で性格に難のある上司Aと、全くの素人である上司Bの2人。完全に戦力不足。それなのに、「月次速報を早く出せ」「四半期実績の予算対比を分析しろ」「前年との差異理由をまとめて表にして説明しろ」「明日の役員会議までに〇〇××…」と、役員Aを通じての経営陣からのオーダーは、こちらの状況を無視して出され続けていた。

それに役員Aの経理を馬鹿にした発言は、定型業務のある一面を抜き出した時のハナシであり、世の中の経理マン、特に経理課長や経理部長は先刻承知だが、実際の”経理”というものは、簡単に白黒つくケースはむしろまれで、判断に迷い、相談し、調べ、考え、を繰り返す仕事だ。

役員A「経理なんか、や、経理を馬鹿にしてるんじゃないぞ?…経理も大事だが、そうじゃなく、もっと全社を見渡した労務とか総務とか、他の仕事をしないとダメなんだ。会社が〇〇に求めているのはそういうことなんだぞ?分かっているのか?」

私「はい。分かります…。」

役員Aの言わんとしていることは、理屈としては分かる。が、それは、私の仕事を降ろす先があり、私に対して労務なりなんなりを普通に引継ぎをしてくれる、性格に難のない前任者が居てのことだ。

…が、私には、そのどちらも無かった。

役員Aの正論?を振りかざす説教は延々と続き、対座した私は、北海道田舎町の歓楽街にあるスナックで、深夜に背筋を伸ばし「はい」と頷くだけの2時間を過ごした。

それは苦痛以外の何物でもなく、胃には鈍痛を感じた。役員Aからは、自身の経験談を自慢気に説かれたり、俺は徹夜して仕事をしたとか、プライベートの過ごし方を変えろとか、様々なことを言われたが、あまりにも長いので、途中からは、一体何を説教されているのか分からなくなった。

とにかく一方的で、まるで洗脳の儀式のようだった。横に居る新入社員も、合いの手を入れることさえ出来ず、可哀そうにも黙って座っているしかなかった。私より年上の中途入社の方だったが、この異様な雰囲気の中では一言も発せられなかった。

流石に見かねた店のママが、常連である役員Aの機嫌を損ねないように「そろそろお時間よ」と促して、私はようやく役員Aの説教地獄から解放された。

…酷い目にあった、変に頑張らないで俺も、上司Aや上司Bと一緒に帰ればよかった、と心底思ったが、既に後の祭り。

それまでも、役員Aから酒の席で説教じみた絡みを受けることは多かったが、今回のは特別に凄いものだった。「いや、さっきのは私への期待の裏返しなんだ」などと考えようとしたが、そういうレベルではなかった。

私は半ば放心状態で当てもなく歓楽街をうろうろと歩いたが、一人でどこかの店に入る気にも、また家に帰る気にもならなかった。表現が難しいが、刺々しくささくれだった自分の感情がコントロール出来なかった。

そして酒も入っている。後から思ったが、こういう時に、人は何か過ちを犯すのではないだろうか?

私は迷ったあげくに歓楽街にある”スーパー銭湯”に入り、そこで何とか気を落ち着けてから帰宅した。こんなことをしたのは、後にも先にも、この時だけだ。

なんと弁解!

崩れるように眠りについた休日の翌朝、携帯が鳴った。なんと役員Aからだった。

役員A「ああ〇〇、あ~、昨晩は悪かったな。ちょっと飲み過ぎたのもあってな、つい、…ま、そういうことで…。」

予期せぬ電話にビックリしたことしか覚えていないが、こんなような内容だった。

ちょっとやり過ぎたか、と役員Aも思ったのだろう。後日、その店のママからは、「あの時は助けてあげられなくてゴメンね。」と謝られたので、あの後も店に残った役員Aは、ママから何か言われたのかもしれない。

これもパワハラだよね?

少し調べてみたが、長時間に渡る説教がパワーハラスメントになるのかどうかは、その説教の内容や、シチュエーション、それを他者の前で行ったか?など、様々な要件があるので、総じてグレーなようだ。

でも私は、今回の説教は完全なパワハラだと思う。翌日、本人からフォローの電話があったとは言え、スナックの店内で2時間ぶっ通しで説教された出来事を、あんな電話一本で帳消しにされてはたまらない。

今回の説教事件は、この会社でこの先やっていくには、この人(役員A)についていかなくては、との一心で努力してきた私が、「…無理かも?」と本気で思わされた初の出来事だった。

 

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