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【小室哲哉プロデュース開始】安室奈美恵「Body Feels EXIT」
1995年リリース、安室奈美恵がソロになって3枚目のシングル。
「アムラー」という社会現象を引き起こし、SUPER MONKEY'Sのセンターとしてブームを牽引した安室奈美恵だったが、そんなイメージも前作の「Stop the music」までで、今作からは、急速にアーティストの面が色濃くなっていく。
この曲は、小室哲哉プロデュースの第一作目であり、彼が得意とする、いわゆる小室サウンドを十二分に堪能できる名曲。
得意技を駆使した手堅い仕上がりと言えなくもないが、既にスーパースターになっている安室奈美恵をプロデュースするのだから、初っ端からコケる訳にはいかないので当然といえば当然。
更に、決して上手ではないコーラスまであてており、小室哲哉の本気度が伺える。
パッと聞くと、短調さも感じるようなアップテンポの軽快さだが、じっくり聴いてみると、非常に細かい音があちこちに散りばめてられており、メロディラインも伴奏もフレーズによって変わり、聴く度に新しい発見があるような非常に耐久力の高い曲。
小室哲哉が当時有していた引き出しを惜しげもなく投入したことがその音からは感じられ、リスナーは得した気持ちになるが、難解な曲なので、安室奈美恵はきっと歌いにくかったのではないだろうか。
「CAN YOU CELEBRATE?」で大爆発
安室奈美恵は、この「Body Feels EXIT」の成功によってステージをひとつ上げ、その後も矢継ぎ早に「Chase the Chance」「Don't wanna cry」「You're my sunshine」と半年の間に小室節全開の力の入った3曲をリリース。
そしてついにバラード「CAN YOU CELEBRATE?」で人気とセールスの頂点に達する。
そのせいで安室奈美恵というと代表曲は「CAN YOU CELEBRATE?」ということになってしまうが、私はそうは思わない。
個人的に嫌いな曲ジャンル「バラード」だということは別としても、安室奈美恵の本領はダンスミュージックだと思う。
当時も全く食指が動かずスルーしたが、巷では人気大爆発で理解に苦しんだ。
どんなアーティストでも代表曲というと、なぜかバラードになっていることが多いのだが、皆、そんなにバラードが好きなんだろうか?
私としては大きく意義を唱えたい。誰か賛同してくれないだろうか。
【ベストアルバム】「181920」(ワン・エイト・ワン・ナイン・ツー・ゼロ)
産休直前に発売されたこのベストアルバムは、安室奈美恵のデビュー曲から小室哲哉プロデュース時代のシングルをリマスタリングして収録したもので、ベストというよりシングル集だが、収録順が秀逸。
単純にリリース順に並べたのではなく、1曲目が今回の「Body Feels EXIT」、2曲目が「TRY ME」、3曲目が「Chase The Chance」…、最後が「CAN YOU CELEBRATE?」と曲の並びが良く考えられており、非常に通して聴きやすい作りになっている。
シングル集の場合はリリース順に時系列で並ぶことが多く、それはそれで良い部分もあるが、「CAN YOU CELEBRATE?」までの期間の安室奈美恵の魅力を堪能するという意味では、こちらの方が断然良い。
「181920」というアルバムタイトルは好きじゃないけど、お勧め!