思い出の曲 41曲目 Wink「ニュー・ムーンに逢いましょう」

B!

実はオリジナル勝負のグループ

1990年リリース、Winkの9枚目のシングル。

人形みたいな出で立ちで歌う2人組としてヒットを飛ばしたWink。最大のヒット曲「愛が止まらない~Turm It Into Love」が洋楽のカバーだったため、カバー専門のグループというイメージが強いが、この「ニュー・ムーンに逢いましょう」や、もうひとつの代表曲といえる「淋しい熱帯魚」は作詞作曲とも日本人のオリジナル。Winkの全曲を見渡しても、洋楽カバーは実は4割程度と、オリジナルの方が多いのは意外である。

Winkは、雑誌のミス・コンの入賞者である鈴木早智子と相田翔子の2人で結成されたが、2人とも可愛らしい容姿ではあるものの、アイドルとして強いインパクトを残すようなタイプではなく、無表情で独特の振りをしながらテクノポップを歌うという要素が噛み合って、初めて売れたと言えるだろう。

「ニュー・ムーンに逢いましょう」の寂しげなメロディ

この曲は1990年の11月にリリースされているが、当時の私は高校3年生、卒業後の就職先も決まっており、お気楽毎日の真っただ中にあった。そんな頃の流行歌である。

まだ景気の良い話が多かった時代でもあり、就職することに不安らしい不安は感じていなかったが、自分の行く末を漠然と思うような夜はあった。

Winkは能天気な歌が多いグループではないが、特にこの「ニュー・ムーンに逢いましょう」のしっとりしたサビの寂しげな感じは、当時の気分に良くマッチしていた。

この頃は、友人達の進路が決まる度に、どこかの家に集まって祝杯をあげるのが恒例行事となっていた。そういう夜は滅茶苦茶盛り上がったし、忘れられない一時であった。

しかし、地元に残るのは私を含め数人で、他は進学や就職で遠方に出ていく。当たり前のように中学生時代からつるんできた仲間達だったが、別れは目前に迫っていた。


 

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