【菊池桃子】シングル履歴の狭間に埋もれた「déjà vu(デジャブ)」

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その高い実績に驚く!控えめアイドル菊池桃子

1983年に芸能活動を開始した菊池桃子は、1984年「青春のいじわる」を皮切りに約4年間ソロで活動してシングル12枚をリリース。

の後、チャレンジ精神が一部から評価された「ラ・ムー」ではシングル4枚を出したが、あまりの路線変更に従来ファンがついていけなかったのと、色々と消化不良な感じが拭えず失速、1989年には「アイドル歌手:菊池桃子」は事実上終了している。

 ※なお、その後は俳優・タレントとして活躍し、1996年には鈴木雅之とデュエット曲をリリース

菊池桃子の場合は、当時アイドルパワーの象徴だったシングルセールスが「雪にかいたLOVE LETTER」や「卒業 -GRADUATION-」などデビューから2年目までが頂点で、その後はオリコン1位を取るほどには売れるものの(とても凄いことだが)、第二波的な大ヒット曲が生まれなかったことから、新陳代謝が激しい芸能界においてゆるやかに下がっていった。
(その結果、アイドル界衝撃の「ラ・ムー」誕生に繋がる)

人気の安定期にリリースされた3曲

私は当時ファンでもなかったので、菊池桃子の楽曲は主にテレビでサラッと聴いていただけだったが、今、改めて振り返ると、人気の安定期ともいえる時期にリリースした曲達はかなり好みだった。

6thシングル 1985年9月 「もう逢えないかもしれない」
7thシングル 1986年2月 「Broken Sunset」
8thシングル 1985年5月 「夏色片思い」

この3つは曲の雰囲気が似通っているので、ツボにはまった人は3曲ともイケるし、合わない人は全部ダメだと思う。

これらから喚起される世界観では、実は同じヒロインなのかもという錯覚にも陥るが、明確な繋がりは無い感じ(どうかな?)。

近いテイストなだけにどれも捨てがたいというか、決め手に欠けるので迷うが、私としては「もう逢えないかもしれない」が一番かなと思う。

菊池桃子のシングルは作曲が全て林哲司氏、作詞はデビューからの5曲は秋元康氏、6曲目の「もう逢えないかもしれない」は康珍化氏、続く「Broken Sunset」と「夏色片思い」は有川正沙子氏が書いている。

「もう逢えないかもしれない」の2番Aメロでは、こんな感じ。

 ♪ あなたの影を踏まないように

 ♪ 離れて電車が来るのを待った、胸が一杯

元気いっぱいだったりバリバリ前に出るアイドルが強いなか、こんな詩がピッタリはまるのが菊池桃子ならではの魅力だった。

シングル履歴の狭間に埋もれた「déjà vu(デジャブ)」

好評だったからこそ3曲続いたのだと思うが、いつまでも同じ路線という訳にはいかず1986年9月には軽くイメチェンした元気曲「Say Yes!」。

人気に陰りも見えてきた頃だったので仕方がない。

しかし、忘れてはいけない。

もうひとつ、この路線を継承したといえる隠れたシングルがあるのだ。

公式なシングル履歴からは外れてしまう、別枠のシングル「déjà vu(デジャブ)」。

1986年11月にプロモ盤(非売品レコード)としてリリースされ、同年12月のベストアルバムに収録された1曲だ。

Say Yes!で行ったプチ・イメチェンを元に戻すかのような楽曲で、「もう逢えないかもしれない」よりは大人っぽいニュアンスの歌だが、あの頃の楽曲がタイプならきっと気に入るはず。

そして、この曲で「デジャブ(既視感)」という言葉を知った中学生は多いだろう。

ライバルと差別化するためのささやき歌唱が菊池桃子の特徴だったが、「déjà vu(デジャブ)」は、か弱い歌声も、お洒落なシンセサウンド、謎めいた曲タイトルの妙も上手いこと混じり合い、隠れた逸品になった。

菊池桃子のシングルリリースの歴史から外れてしまうのはとても勿体ない。

 

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