【REMIX REBECCA】鮮烈だった煌びやかな音色

B!
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TIMEとPoisonの狭間「REMIX REBECCA」

レベッカの人気が絶頂期であった頃のナンバリングアルバム5枚目「TIME」と6枚目「Poison」の間は18ヵ月しか経っていない。

が、その谷間に、レベッカのファンは勿論、ファン以外にも驚きを与えたゴージャスな贈り物みたいなアルバムがリリースされた。

それが、1987年5月リリース「REMIX REBECCA」だった。  ※注 写真は「REBECCA IV 〜Maybe Tomorrow〜」

まだ「REMIX(リミックス)」というワードが一般的ではなかった時代で、それだけでも何となくカッコいい感じがしたが、このアルバムにはレベッカの代名詞のひとつになっているシングル「Raspberry Dream」を初収録。

そのせいか、純粋な新曲は無いのにオリコン1位を獲得するほどに売れた。

1.Raspberry Dream  ※アルバム初収録
2.76th Star
3.Maybe Tomorrow
4.Love Passion
5.(It's just a) SMILE (English Version)  ※「(It's just a) SMILE」の英歌詞
6.Freeway Symphony
7.Hot Spice
8.Secret Dream (Cheap Hippises)  ※「CHEAP HIPPIES」の英歌詞
9.Friends
10.When A Woman Loves A Man

頭の「Raspberry Dream」は別として、2曲目以降は3~5枚目までのアルバム曲から満遍なくセレクト。

どストレートではなくちょっと捻ったラインナップで、有名曲「フレンズ」は仕方なく?収録したのかなと思ってしまう。

リミックスの真骨頂「Love Passion」

私は当時16歳、安全地帯を全推ししていた頃。

レベッカは結構好きという程度のお付き合いで、まだアルバムを買ったりするほどの興味は無かったのだが、この「REMIX REBECCA」を初めて聴いた時の引っ掛かりは強かった。

あれ?なんか音の感じが違う…。

元々のアルバム音だって、もちろん気持ちよい音だった。レベッカのレコードはどれも音が良かったと思う。

が、しかし、そこは80年代の音質なので現代のスタンダートとは違う。

いくらヘッドホンで聴いても、音全般は平坦で、良くも悪くもサラッと一体化していた。いかにもステレオという左右の広がり世界の中で、精一杯の音が作られている。

そんなサウンドが普通だった。

しかし、違和感にフラフラしながら到達した4曲目「Love Passion」で私は感動した。

私の知っていた「Love Passion」と全然違う、ボーカルもシンセもギターも、音が粒々になって転がって跳ねていた。

ライブのような生々しい感じではなく、化粧が施された音と声色がキッチリと計算された制御の上で耳に飛び込んでくる、新しい衝撃だった。

そうか、これが「リミックス」ってことなんだ…。

無知な私は「リミックス」の意味をよく知らずに聴いていたのだが、一聴して感動した。

リミックスしてくれてありがとう!「Hot Spice」

あの頃の同世代は、特にファンではない人も含めてレベッカ最大のヒットアルバム「REBECCA IV 〜Maybe Tomorrow〜」に親しんでいた。

私もその一人だったが、色々聴き進めていくと傑作シングル「フレンズ」よりも、アルバム曲である「ボトムライン」や「Hot Spice」の方が好みだった。

「REMIX REBECCA」には「ボトムライン」は収録されていなかったので、そこは残念だったが、なんと「Hot Spice」を収録。

4曲目「Love Passion」で感動しただけに、原曲の段階でレベッカ全曲の中でもリズムやファンキーさに寄ったサウンドを効かせていた「Hot Spice」には期待が高い。

そしてイントロ…、なんとイントロからもう全然違っていた。

原曲はギターから入るが、リミックスではドラムから入る…、おおっ!!

これだけで私はもうすっかり満足だったが、そのあとに続くデジタルロックな刻みは繰り返し聴きたくなるキレとビートで、私はすっかり痺れてしまった。

メジャーで人気の高い楽曲が豊富にあるレベッカにおいて、「Hot Spice」はマニアックだし、それほど支持のある曲ではない。

それなのにこんなにカッコいいリミックス曲になってくれたことに本当に感謝している。

 

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