思い出の曲 11曲目 チェッカーズ「俺たちのロカビリーナイト」

思い出の曲

1985年リリース、チェッカーズ7枚目のシングル。

チェッカーズと言えば、私と同世代の人なら、当時どれだけの人気を誇ったかよくご存じだろう。彼らは7人という大所帯だったが、少し背の低いリードボーカル、藤井郁弥のアイドル的人気はすさまじく、そのファッション性も相まって(特に髪型)一大ムーブメントを巻き起こしていた。

ただし、その絶大な人気は女子限定であって、ブレイク当時は、男性人気は殆ど無かったと記憶している。世の男子どもは、女子に大人気だったチェッカーズが作り出した流行の髪型やファッションを真似つつも、彼らの楽曲とは距離を置いていたわけである。この「俺たちのロカビリーナイト」は、前々作である1984年の「ジュリアに傷心」で人気の頂点に達した所属事務所の既定路線を引きずった後期の作品で、チェッカーズの歴史の中では狭間に位置し、事実、1986年には早くも「NANA」で自作曲シングルを繰り出し、アイドルからアーティストへシフトしていく。(チェッカーズが男性人気を獲得していくのは、「NANA」以降になるが、ここでは触れない。)

さて、メンバー達のフィンガースナップ(指鳴らし)で始まるこの曲、実は、私が自分の小遣いをはたいて買った初めてのレコードなのである。確か中学2年の時だったと思うが、なぜか、弟と二人でレコードショップを訪れた私は、当時700円と中学2年には高価だったレコードを、あまり迷わずに購入した。テレビのベストテン番組で見たこの曲を、それだけ気に入っていたのだと思う。(ちなみに、弟が購入したのは安全地帯の「悲しみにさよなら」であり、思い出の曲1曲目の話に繋がる。)

しかし、当時のチェッカーズは完全に女子のものであり、男子が手を出すものでは無かった。この曲カッコいいなあと思って買ったレコードだが、それを公然と表明するほどの度胸はない私は、弟を口止めし、ごく限られた友人にだけ購入の事実を話した。が、そんな秘密が長く続くはずもなく、私が話した友人が口を滑らせたか、悪友達による弟への突撃取材のどちらかだと思うが、男子である私がチェッカーズのレコードを買ったという事実はクラス中のトップニュースとして扱われ、女子からは「誰のファンなの?」と好奇の目を向けられ、男子からは「なんでチェッカーズ?」と冷ややかな視線を向けられてしまった。随分とからかわれたのだが、当時は、男子でチェッカーズを支持するものなど皆無と言っていい状態だったので無理もない話である。

私はその後、自他ともに認める安全地帯ファンになっていくのだが、初めて買ったレコードは安全地帯の代表曲ではなく、なぜかチェッカーズ。この記事を書くにあたり、久し振りに聞いてみたが、意外とあっさりした曲で、少しほろ苦い思い出が蘇ってきて楽しかった。

 

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