一番大事かもしれない!土地探し!
ここで、建築士Kからのプラン提示を受ける前に遡るけれど、C社との話を詰めていた頃に、私等夫婦は土地探しをしていた。
最初は、ハウスメーカーに任せておけば次々と紹介してもらえるんだろう、くらいに軽く考えていたのだが、なかなかグッとくる場所には出会えずに数ヵ月が過ぎていた。
C社の所長には、
①住宅街であること
②徒歩圏内に食料品や日用品が買えるスーパーがあること
の2点を要望していた。
というのも、同居する義母は、毎日、私達と食事を一緒に取るのではなく、玄関と風呂を共有するだけの同居人生活、別々のタイムテーブルでお互いに自由に過ごすことを予定していたからだ。それは義母だけでなく、妻も希望していることだった。
そうなると、食糧品の買い物は、義母が自由気ままに出来ることがベスト。だから②は譲れない!
しかしまあ、探してみると、この②の条件のハードルが高いこと高いこと。
私達夫婦は、当初想定していた範囲をリセットして、市内全域を対象にすることにして、ある日曜日、2歳の子供を親に預けて探索の旅に出た。
「お!こんな通りがあったのか…。」
「わ~、ここ通ったの20年振りくらいだよ~。」
もう30年以上暮らした街なのに、知らないエリアのなんと多いことか…。まるで初めての街みたいな新鮮な驚きがあったり、逆に懐かしかったりと、思いのほか楽しかったけれど、家作りの候補地になりそうなところは発見できない。今日は収穫なしか、という気持ちが膨らんでくる。
そして旅も終盤、街の中心部や職場から離れた場所にある私の実家から、さらにちょっと離れたエリアに入った。流石にここは遠すぎるんだよな…と思いつつ、ある一角に入る。
妻「…あ~、この辺りは、新しい家が並んでるね。なんか凝った造りの家が多いよ。」
私「そうだね…、ここらには殆ど来たことないけど、なんか分譲したのは10年以内っぽいな…。綺麗な家ばっかり、結構、いいかもしれない。」
立ち並ぶ家の経年が同じくらいということは、自分達と年齢が近い確率が高いし、小さい子も多いかもしれない。それに家を綺麗にしているということは、公共マナー等が常識的だとも思える。隣人トラブルのリスクは出来るだけ低くしたいのが本音。
そんなこと観察しながら道なりに進んでいくと、空いている角地が目に入った。私達は車を止めて、降りて周囲を見渡してみる。
そこは、綺麗に区画整理された分譲地の角地で、道路を挟んだ西側は雑木林を挟んで20メートル近く下がっており、ちょっと見下ろした感があって、水平線が望める非常に眺めが良いところだった。そして地元資本の古いスーパーが徒歩圏内にある。
妻「…ここさ、なかなかいいんじゃない?」
私「…うん、そうだね、アリだわ。一応スーパーもあるし、会社からはちょっと遠いけど、いいかもしれない。」
この日は、この眺めのいい80坪の土地の他、近くにもう一ヶ所、100坪の広い空き地を見つけた。私達はどちらを選ぶべきか建築士Kに相談。後日、現地を視察した建築士Kからは、このように説明された。
建築士K「そうですね、こっちの100坪は広さが魅力ではありますが、80坪の角地の方、区画整理の感じとか周辺の様子を含めて、土地の実力は高いです。私は、こちらの方がいいと思いますよ。」
私達は、自分達で発見したこの角地を家作りの場所と決め、ハウスメーカーC社と、建築士Kにプラン依頼をしたのだった。
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